京都のインディーズバンドが愛おしいので聴いてくれ

学生の街・京都が生んだ、愛しくてたまらないインディーズ・バンドの数々をご紹介。
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京都のインディーズ・シーン

京都には多数のライブハウスと、それ以上に多数の大学がある。人口の10人に1人が学生であり、日本一の学生の街として知られる京都市では、リスナーも、あるいは演者も学生や元・京都の学生で占められており、独自の音楽性が発達してきたように思う。そもそもメジャーシーンを全く意識していないバンドや、自分たちの独自性を積極的に発露しているソングライターなど、どこか応援したくなるような、独自路線を突っ走るミュージシャンが多い

今回は、そんな学生の街が生んだ多様なバンドを紹介していきたい。

バレーボウイズ(活動終了)

バレーボウイズ "人間大好き" (Official Music Video)

レトロなサーフミュージックに乗せながら、人類愛と多幸感あふれる大合唱をぶちかますのは、京都精華大学の学園祭「木野祭」に出演するために組まれたという男女混成7人組バンド・バレーボウイズだ。「永遠のなつやすみ」をコンセプトにしたイナタさとノスタルジーは、音楽の楽しさというものを再発見させてくれる魅力がある。2020年に活動を終了し、それぞれの道を歩み始めた彼ら。その5年間のなつやすみで残した名曲はいつまでも残り続ける。

Amazon Musicでも配信中

WANG GUNG BAND

WANG GUNG BAND | SUNDAY(Official Music VIdeo)

元バレーボウイズの杉本周太(Gt.Vo.)や後述する浪漫革命の藤澤信次郎(Key.Vo.)・大池奏太(Gt.Cho.)らが結成した7 人組バンド。歌から日本語臭さを排してきたこの20年の歩みに対するカウンターともいうべき、日本語の聴こえる音楽であり、現在インディーシーンでは折坂悠太らが起こしつつある日本語再評価の兆しに共鳴する。それはブラックミュージックを下敷きにした高度な技術の演奏に対して、どこかなつかしいフォーク調のメロディーが乗せられているためだろう。古くて新しい音楽を実現していく彼らは、まだ2021/6/29に本MVをYouTubeにあげたばかりだ。

WANGGUNGBAND-ワンガンバンド
ワンガンバンド、日本のバンドです。

ぜひYouTubeのチャンネル登録等で、これから活動を進めていく彼らの足跡を追いかけてほしい。

浪漫革命

浪漫革命『ふれたくて』Official MV

フォーキーなメロディーに多様なルーツが織り交ぜられた宝物のような音楽。まさに愛おしいバンドの代表ともいうべき彼らは浪漫革命だ。京都で2017年5月に結成したこの6人組バンドは、なんと結成3か月でRISING SUN ROCK FESTIVAL/ SUMMER SONICという二つの大きなフェスに出演を果たし、全国にそのファンを増やしつつある。

そのルーツの多様さから繰り出される多様な音楽の数々は、ぜひアルバム単位で聴くことがおススメだ。各種サブスクやAmazon Prime Musicで聴くことが出来るのでその幅広さと、日本語の響くフォーキーな歌の魅力を、ぜひ味わってみてほしい。

メシアと人人

メシアと人人 "悪あがき"

ドラムとギター、ストイックな編成の二人組が繰り出す社会の片隅を照らすのためのポップミュージック。圧倒的な熱量で練り上げた歌詞が、ドリーミーなノイズの中でノスタルジックな存在感を示す。イントロのゆるいコーラスや音作りには、Pavementなど海外のLo-Fiバンドを彷彿とさせる。その不器用ともいえる方法でしか伝えられない、ロマンスと熱量。メロディーや構造が複雑な音楽が増える現代だからこそ、その愛しさが増していく。

ジャケットもシンプルでいい

幽体コミュニケーションズ

ショートショート/幽体コミュニケーションズ 【カクバリズムの文化祭】

ローファイな音像と心地の良いリズムが心のくぼみにフィットする3人組。2020年に開催された「カクバリズムの文化祭」において、多くの応募アーティストの中から公募枠に選ばれ、出場を果たした。柔らかな男女コーラスで歌うミニマルなエレクトロニカ「ショートショート」には、愛おしさすら感じてしまう。彼らの優しい言葉が広がっていけばいいな。

スーパーノア

スーパーノア「ドリームシアター」MV

誰が呼んだか京都の至宝。2004年結成のスーパーノアは、USインディー・ロックの風情をグッドメロディーがまとめ上げる。本稿のテーマである「愛おしさ」の源泉が、メジャーシーンから距離を置き、商業化されていないバンドが多くみられる京都の音楽シーンにあるとすれば、ある種のきらびやかな芸能活動から距離を置き、スーパーノアの面々が生活者としての日常を送っていることは想像に難くない。彼らが大学生の時分から長期にわたりバンド活動を続けておられることに、尊敬の念を禁じ得ない。いつまでも聴いていたくなる、そんな音楽の数々である。

「ドリームシアター」はくるりやHomecomings,中村佳穂らの音源の一部や、本稿に紹介した多くのバンド(浪漫革命・踊る!ディスコ室町・スーパーノアなど)と同様に、京都よりグッドミュージックを届けるMUSIC STUDIO SIMPOにて録音・マスタリングされている。

踊る!ディスコ室町

踊る!ディスコ室町-『SUPER極楽グルーヴのテーマ』MV

ジェームスブラウンの流れを汲み、伝統的なファンクのリズム&グルーブを承継&発展する京都の男6人組バンド。ドラム・ベース・ギター2本がそれぞれに紡ぐリズムの相乗効果により生まれる極楽のグルーヴを、ミキ・クワカド(Vo.)のハスキーボイスが決定的に特徴づける。そのディープで極彩色な世界観を示すアニメーションMVもなんと自主制作!の究極にDIYな精神を持った男たちとその仲間。

2021年にリリースされた、本曲収録アルバム。Track8「BLUE」Track10「楽しいのがいい」もぜひ聴いてほしい。

Lainy J Groove×中村佳穂

Lainy J Groove × 中村佳穂【MV】I LIKE IT

メランコリックなメロディーが魅力的な、京都を中心に活動するバンド・Lainy J Grooveと中村佳穂のコラボ楽曲(80`s のソウルバンド・Debargeの「I Like It」をカバー)。細田守監督のアニメ映画『竜とそばかすの姫』において、中村佳穂が主題歌だけでなく佐藤健とのダブル主演を務めることが決まり、本動画も急速に伸びている。中村佳穂の吐息や震え声すらもコントロールして歌にしてしまう驚異の表現力と、そのテクニックに答えるLainy J Grooveの超絶技巧が光るグルーヴ。ベースド・イン・京都の音楽の中でも、必聴の1曲!

「I LIKE IT」収録アルバム

Nabowa

Nabowa | きょうの空 (Official Music Video)

バイオリンがいる珍しいインストバンド・Nabowa。手作り感と技巧の混ざり合った絶妙なバランスには、歌が入っていない音楽だからこそ喜びや哀しみが入り混じる複雑な感情を表現しているように感じられる。変わった編成ながら、バイオリンのメロディは懐かしさすら感じさせる普遍的な魅力があり、ジャンルに縛られない多様な音楽を表現してきた。ヴォーカルをフィーチャリングした楽曲群には、また異なった魅力があり、そちらも機会があれば掘ってみていただきたい。京都の音楽レーベルbud music所属。

「きょうの空」収録アルバム

宇宙コンビニ(解散)

宇宙コンビニ 『EverythingChanges』

ギターを通常の用法容量を守って使わない男、Daijiro Nakagawaが世に問うた超絶技巧とポップの融合。2015年に活動わずか4年で解散してしまったものの、今なお名前が伝えられるバンドである。この攻めた音楽性はいかにもインディーズ、と思いきやメジャーデビューを実現したことも、驚きだった。なおギターとソングライティングを務めたDaijiro NakagawaはJYOCHOというバンドで、同じ音楽性を継承・発展させている。

the engy

the engy / Under the water (Official Video)

上述した宇宙コンビニのドラム・境井祐人は、同じく京都のバンドthe engyに加入し、今なお最高の音楽を作り続けている。山路洸至 (Vo,Gt,Prog)のスモーキーで日本人離れした歌唱が、宇宙コンビニで鍛えられた複雑なビートとマッチし、超絶技巧とキャッチーさを前バンドとは違った形で融合させている。なおこの楽曲公開当時はインディーズだったが、2019年にメジャーデビューを果たした。

本楽曲収録、インディーズ時代のシンプルなアルバムジャケット

本日休演

【MV】ダンス・ダンス・ダンス / 本日休演

京都の大学生が結成したジャンルレスにグッドミュージックを作るバンド・本日休演。本曲「ダンス・ダンス・ダンス」において作詞・作曲・ヴォーカルを務め、MCで場を盛り上げた埜口敏博は、2017年7月14日に死去。その後、残された映像等より作られた本MVが、1年後の2018年7月14日に公開された。彼の歌とその熱量はこれからも生き続けていく。

生前のライブ時の音源を再構成し生み出された「ダンス・ダンス・ダンス」をラストナンバーに据えた名盤『アイラブユー』

まとめ

ジャンルを縛ることなく、歌モノからインストまで紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。何か一つでも刺さるバンドが見つかったなら、大変うれしく思います。インディーズバンドはコロナの中で、ライブ活動の場を縮小せざるを得なくなっており、その継続が危ぶまれる現状にあります。

恐らく最大の支援はCDを購入することなのでしょうが、日常的にYouTubeやサブスクで音源を聴くことが、きっと彼らをサポートすることに繋がっていくでしょう。

京都は特にメジャーシーンとは距離を置いた音楽性が魅力的であるため、能動的に音楽を探しておられる皆様のような方々の支援を必要としています。ぜひ京都のインディシーンに目を向けてみてください。それでは。

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