GWには大型フェスがたくさん開催された
平成から令和に変わった2019年のゴールデンウィークは10連休だったこともあり、各地で様々フェスが開催された。ゴールデンウィーク前半には東北でARABAKI ROCK FESTが、後半にはJapan JamやVIVA LA ROCKなどの大型フェスも開催され、多くのロック好きがフェスに足を運んだのであった。
筆者も実際にARABAKI ROCK FESTとVIVA LA ROCKに参戦して、総勢15組以上にバンドを現地で見ることができた。今回は実際にライブをみたバンドの中から、今後のブレイクを予感させてくれた若手バンドを4組紹介したい。
ネクライトーキー
最初に紹介するのはネクライトーキーという5人組バンドだ。ネクライトーキーの特徴といえば
- Vo.もっさのあどけなさが残るかわいい歌声
- その歌声を最大限に活かしたポップな曲調
- それなのにネガティブだったり、ぶっ飛んでたりする歌詞
といったところだろう。ポップで可愛らしいのに、どこかクセになる曲が多い。初めてネクライトーキーの音源を聴いたときは中毒性があるバンドだと思った。
「めっちゃかわいいうた」
ライブだと可愛くてかっこいい。ネクライトーキーの音源は以前から聞いたことがあったが、今回のARABAKI ROCK FESTで初めて生で観る機会を得た。ライブを観て思った感想を一言で表すと
「可愛くてかっこいい、、、!」
である。
ポップで可愛らしい曲がライブ用にアレンジされたカッコ良くなっていた。「許せ!服部」という曲をライブ verとMV verで聴き比べて欲しい。
「許せ!服部」MV
「許せ!服部」LIVE
比べてみれば分かると思うが、ネクライトーキーの曲はライブになるとかっこよさがプラスされて「カッコかわいく」なる。曲だけでも充分魅力的だが、ライブで観たらネクライトーキーのことがもっと気になってしまうはずだ。
眩暈SIREN
眩暈(めまい)SIRENは2012年に福岡で結成された5人組のバンドだ。眩暈SIRENの魅力は一言で表すと「ミステリアスな世界観」である。
激しさと美しさがあるサウンドに、Vo.京寺が書いた厭世的な詩が乗っかることで、眩暈SIRENの綺麗でミステリアスな世界観が作り上げられている。加えてメンバーが一切顔出ししていないことで、その世界観がさらに増大している。
「ジェンガ」
「ジェンガ」。激しいけど、どこか切なさがある曲。心の闇を綺麗に激しく表現するバンド
VIVA LA ROCKの最終日に初めて眩暈SIRENのライブを生で観た。
眩暈SIRENが立ったステージはライブハウスの雰囲気がある、CAVE STAGEだ。
【FLASH REPORTアップ!】CAVE STAGEの5組目、眩暈SIREN。
「暗闇を貫く痛切な叫び
その静寂と轟音のコントラストに震える」https://t.co/Ng7MR5z4KY#ビバラ #眩暈SIREN— VIVA LA ROCK (#ビバラ) (@vivarockjp) 2019年5月6日
ライブでみた眩暈SIRENの印象を端的に表現すると、眩暈SIRENは「心の闇を綺麗に激しく表現するバンド」である。ラウド系の激しめの曲調ではあるが、どこか綺麗さを感じさせる寂しげな雰囲気が眩暈SIRENのライブにはあった。
最低限の照明により演者の顔が見えないステージ演出、丁寧で品のあるMC、そして「僕は自分が嫌いだ」という自己嫌悪を想起させるワードが連呼されたSEから心の闇の中に静けさを感じた。
その静けさの中から繰り出されるラウドロック系の曲調から「闇の中でもがく激しさ」を直感的に感じ取った。曲調は異なるが、往年のPay Money To My Painと似たような雰囲気も眩暈SIRENに少し感じた。
眩暈SIRENは暗いシチュエーションが似合うと思う。個人的には夏の終わりに開催されるフェスの深夜帯に一人で観たい。ベイキャンプやライジングサンの深夜帯で眩暈SIRENを観れたら染みる気がする。
オメでたい頭で何より
オメでたい頭で何よりはニコニコ動画の歌い手であったVo.赤飯が「赤飯バンド」として結成したのをきっかけに結成された五人組バンドだ。通称は「オメでた」。
Vo.赤飯は先日マキシマムザホルモン2号店のメンバーとして選出されたことでも話題になった。自らを「日本一オメでたい人情ラウドロックバンド」と呼ぶ、オメでたの音楽はとにかく前向きだ。リスナーを元気にしてくれたり、クスッと笑わせてくれる曲が多い。
「鯛獲る」
オメでたのメジャーデビュー曲「鯛取る」。気合を入れてくれような応援歌だ。
オメでたい頭で何よりのVo.赤飯はたまにフロアで見かけることがある。おそらく彼はお客さんとして他バンドのライブに参戦していると思われる。
実際に筆者も数年前に赤飯さんの隣でライブを観て、現場で一緒にライブを楽しんでたこともあるくらいだ(言っていいのだろうか、、、)ライブ好きだからこそ分かる観点で、お客さんを楽しませる工夫をしているのがオメでたのライブの特徴だ。
例えば、ダイバーが出た時には曲が終わったらすぐにダイバーの流し方をMCで伝えたり、サークルを作る曲だったらフロアに降り立ったりなど、自身が”お客さん側”だからこそできる振る舞いをしてくれる。
「スーパー銭湯〜オメの湯〜」LIVE
筆者はVIVA LA ROCK最終日にオメでたのライブを実際に観た。
「ライブを楽しませる」というオメでたの姿勢を感じて、思う存分楽しめることができた。ライブ行けば笑顔になれるのがオメでたい頭で何よりというバンドの最大の魅力だと思う。これからもお客さん目線でライブを盛り上げてくれることだろう。
オメでたは今後のフェスシーンで注目の存在になる可能性も充分に秘めている。ヤバいTシャツ屋さんやキュウソネコカミが好きな人であれば是非注目していただきたい。きっとオメでたはヤバTやキュウソに続く存在になってくれると思っている。
Halo at 四畳半
Halo at 四畳半は2012年に結成された千葉県佐倉市出身の4人組バンドだ。通称は「ハロ」。今のロックシーンでは王道ともいえる、正統派のギターロックバンドだ。王道のギターロックにVo.渡井の優しい歌声は音源を聴いていて気持ち良くさせてくれる。
「リバース・デイ」
ライブに迫力がある正統派バンド。次世代のUNISON SQUARE GARDEN感があった。ハロの曲はしっとりと聴かせる曲が多い。しかしながら、ハロをライブで観るのであれば少し変わってくる。
ハロのライブには迫力があるのだ。
王道のギターロックをやっているからこそ、ハロ自身の演奏能力が際立ち、ハロのギターロックがレベルの高い音楽だということが生で伝わってきた。
「モールス」LIVE
ライブの迫力はもちろん、きれいなメロディーラインと優しい歌声を兼ね備えている王道ギターロックが持ち味であるハロは知名度が上がるにつれて多くの人から支持を得るだろう。
個人的には次世代のUNISON SQUARE GARDENに近い存在になり得ると感じた。きっと彼らが大型フェスでメインステージに立つ日も近いだろう。
若手バンドの飛躍に期待
ここまで4つの若手バンドを紹介した。
これから夏フェスシーズンがやってくる。多くの若手バンドがこれから飛躍するためにフェスなどでアピール機会も増えるだろう。もし、夏フェスなどで紹介したバンドをみる機会があれば、ぜひ観にいってほしいと思う。
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