ロックは死んだのかもしれない令和に見えた、一筋の光

2020年3月1日、SOLD OUTしていたNUMBER GIRLの追加公演がコロナウイルスの影響で中止となり、Zepp Tokyoにおいて無観客でのライブ配信へと切り替えられた。一観客として感じたことをここに記す。
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ロックは死んだのか

先日、知人とこんな話をした。「最近、ロックって言葉聞かなくなったよな」と。思えば昔は、少し強い語調で何かを言えば「ロックだね~」という軽口を挟んできた歯のないおっさんがそこら中にいたものだ。

今はロック音楽ではなく、ロックという考え方・イメージそのものが、押し寄せる情報の波に飲み込まれつつあるのかもしれない。今の子供たちに、「ロック」とは何なのか聴いたとして、期待した通りの答えは返ってくるのだろうか。内田裕也と一緒にロックという概念も日本から離れてしまったのか。

そう考えていた矢先にやってきたのが、3月1日のNUMBER GIRL配信である。

4万人が鑑賞したライブ配信

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硬質なギター・ベース・ドラムによる、リフとリズムのぶつかり合い。ダブやファンクをオルタナティブ・ロックに落とし込んだ独自の音場。変わらない。いや、進化している。これがギターロックである。バンド好き・ギター好き以外もかつては熱狂していた、あのギターロックなのだ。

鬼気迫るほどに磨き上げられた各人の技術。「まだギターで曲作ってるの?」とまで言われる昨今において、これほどまでに。筆者は胸の奥に滾る何かを感じていた。

そしてこの動画を、リアルタイムで4万人、延べ人数でいえばさらに多くの人が見ていたという事実。コロナウイルスが「不要不急である」という理由で文化を殺しつつある中だからこそ見えた、一筋の光明。日本にはまだNUMBER GIRLがいる。

向井秀徳が放った不敵な言葉

終始ふざけたように進むライブだったが、強い主張を感じていた。言い換えれば、強い期待を抱いてしまったのだ。ライブ中に取り出した銃は、どこに向けて発砲されたのか。森山未來が投げ捨てたマスク。そして向井が最後にはなった『はじまり』という言葉。

この銃弾のように放たれた言葉の意味するところとは?そして、いわば個人事務所に過ぎなNUMBER GIRLが、ライブ中止での損害を広げてまで、大きなコストをかけてライブ配信に 踏み切った理由とは?

真相はこの先明らかになっていくだろう。だがひとつだけ言えるのは、今日、ロックは蘇った。あるいは、蘇っていたことが世に知れ渡ったのだ。かつて彼らはロックを「ギターによる焦燥音楽」だと謳った。現代社会にエネルギーを与えうるのは、ロックが表象する焦りや怒りといった感情かもしれない。彼らの今後が日本のロックの命運に、そして社会の流れにまで、影響してくるように思えてならない。

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