『トワイライト』(GOING UNDER GROUND)
メロディセンスに定評があるGOING UNDER GROUNDの、心地好い疾走感とノスタルジックなメロディラインが素晴らしい1曲。アコースティックギターでの弾き語りから徐々に勢いを増すサウンドと共に、体も走るモードへと切り替わっていく。
特筆すべきはバスドラムとスネアドラムのリズムが走る時の歩調とよく似ていること。それらがシンクロした時には何ともいえない高揚感を感じ、自然と足運びも軽くなる。奥行きのあるサウンドで放たれるメロディも何処かノスタルジックな雰囲気があり、リズム隊が作り出す疾走感と上手くマッチしている。
『ソラニン』(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
音楽フェスを主催するなど精力的に活動を行い、多くの若手アーティストに影響を与えているバンドASIAN KUNG-FU GENERATIONの代表的な1曲。
ギターの音色やドラムのリズムなど、楽曲全体が澄んだ冬の空気の中を全力で走るようなイメージを与え、がむしゃらに走りたいという気持ちになる。ランニング時に聴くと非常にハイになれる1曲である。
『sweet memory』(エレファントカシマシ)
日本を代表するロックバンドエレファントカシマシの骨太かつ勢いのあるサウンドが気持ちを高ぶらせる1曲。
ボーカル宮本浩次のパワフルな歌声と骨太なバンドサウンドに男らしい歌詞が合わさることで風景が高速で後ろに流れていくような力強い疾走感を生み出しており、それが気持ちを高ぶらせ足を前へ前へと進ませる。
このエレファントカシマシの真骨頂的な1曲は、ランニングが中盤に差し掛かり体が温まりだした時や終盤の疲れが足を鈍らせるタイミングで聴いて欲しい。足を前に踏み出す力をくれるはずである。
『1sec.』(10-FEET)
多くの音楽フェスに出演し、自身も音楽フェスを主催するなど精力的な活動を続ける実力派3ピースバンド10-FEETの勢いよく繰り出される激しいサウンドが魂を揺さぶる1曲。
かき鳴らされる歪んだギターと変化に富んだボーカルをはじめ、それらを煽るように激しく打ち鳴らされるドラムとうねるベースが気分を高揚させる。曲の中盤辺りの転調もメリハリが効いていて面白い。
ランニング中盤から終盤の疲れが少し落ち着いたタイミングで聴くのがオススメである。気持ちの高揚感が疲れを忘れさせてくれるはずである。
『風』(DEPAPEPE)
活動の場を世界にも広げ高い評価を獲得しているアコースティックギターインストユニットDEPAPEPEのタイトル通り爽やかな風を感じることができる1曲。
カッティング(休符などを織り交ぜ歯切れのよいリズムを生み出す奏法)など様々なテクニックを用いて生み出すグルーヴィなサウンドと夏の風を思わせるようなメロディが爽快感を感じさせ走りを楽しくさせてくれる。
思わず走り出したくなるような曲なので、気分を盛り上げたい時に聴いて欲しい。
『古いSF映画』(amazarashi)
世界観の強い楽曲が特徴的で、近年では映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE~2人の英雄~』の主題歌「ロングホープ・フィリア」を俳優の菅田将暉に提供するなど着実に実績を積み重ねているamazarashi、
彼らの楽曲「古いSF映画」は、人類の教訓を示すような歌詞と壮大なサウンドが心を震わせる1曲。
ボーカル秋田ひろむの心に語りかけるような歌声と映画を彷彿とさせるような楽曲は、頭のなかに風景を浮かび上がらせるような力を持っており、いつものランニングコースが違った景色に見えて新鮮な気持ちにさせてくれる。
ランニング中の小休止やランニング後のクールダウン時にオススメの1曲である。
『Sign』(SHIT HAPPENING)
2009年に10代のアーティストのみによるロックフェス閃光ライオット(2014年で終了)にてグランプリ獲得以降、活動休止期間を経ながらも精力的な活動を続けてきたが、2019年6月をもって惜しまれつつも解散するバンドSHIT HAPPENINGの若々しさと勢いが溢れる1曲。
存在感のあるギターサウンドや勢いを感じさせるベースとドラムが走ることに対する衝動を駆り立てるので、ランニング序盤などの気持ちを高めたいときに聴くことをオススメである。
『街風』(音速ライン)
どこか懐かしく叙情的で美しいメロディラインを激しいロックサウンドで鳴り響かせ、聴く者の耳を虜にするロックバンド音速ラインの魅力が詰め込まれた1曲。
コーラスを巧みに重ねた美しいサウンドメイクが光るボーカルや、程よく歪んだギターサウンドが紡ぎ出す歌謡曲的なメロディラインを疾走感の溢れるテンポで放ち、聴く者を駆け出したくなるような気持ちにさせる。
ランニング時にテンションを上げたい時にオススメの1曲である。
『I’m here saying nothing』(矢井田瞳)
パワフルかつ伸びやかで表現力が高い歌声と思わず耳を傾けたくなるような独創性のあるメロディセンスで2000年代前半の音楽チャートを席巻したシンガーソングライター矢井田瞳のケルト音楽風なアレンジが秀逸な1曲。
ケルト音楽風の曲調が日本とは違う景色を想起させるので、ランニング中盤の少し疲れてきたときに聴くと良い気分転換になる。
『悲しみの果て』(エレファントカシマシ)
日本を代表するロックバンドエレファントカシマシからもう1曲、代表作である「悲しみの果て」を紹介したい。骨太かつハイトーンな宮本浩次のボーカルと無骨なバンドサウンドが魅力的な1曲。
弱りかけた気持ちを鼓舞し心の奥底から力を与えてくれる楽曲なので、もうこれ以上走れないと感じた時など一番苦しいタイミングで聴いて欲しい。その苦しみを乗り越える力を与えてくれるはずである。
まとめ
走る気力を与え、ランニングが楽しくなるような曲を10曲をご紹介してきた。どれもランニング時に聴くにはうってつけのものばかりだと思う。他にもランニング時に聴きたくなるような曲は数多くある。筆者は「ランニングの時に聴きたい」という観点から音楽を探すこともあるが、楽しい趣味だ。自分の見つけ出した曲に包まれながら、風を切る快感はなにものにも代えがたい。ぜひ読者の皆様にも自分のお気に入りの曲を見つけてランニングを楽しんでいただきたい。
それでは、楽しいランニングライフを!!
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