常田大希(King Gnu)の使用ギター・機材・メガホンに迫る

天才音楽家・常田大希がギタリスト・シンガーとして選択している機材を調査。「飛行艇」「白日」「一途」などの音作りの参考に。
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使用ギター①Alt de facto RB6(Fano Guitars)

 

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常田大希のメインギターのイメージが強いのはこれだろう。リッケンバッカーをオマージュしたような形状に、ピックアップはP90、ブリッジはビグスビーという、これまでのアメリカン・エレキギターの歴史が融合したようなモデル・Alt de facto RB6だ。製作は米国・Fano Guitarsによるもの。

あの「白日」のMVで使われているのもこちらのギター。ヘッドの形状も独特で、芸術品のような美しさとP90搭載モデルらしい個性的なシングルコイルのサウンドが印象的である。ちなみにFano Guitars自体もマニアックなギターメーカーだが、国内では川谷絵音(ゲスの極み乙女。)のメインギターとしても知られている。

使用ギター②Daiki Tsuneta Swinger(Fender)

ボディの形状が印象的なSwingerはFenderの幻のギターと呼ばれていた。1969年の発売当時は生産台数600台だったこのギターは、野村義男が所蔵していたモデルを元に日本にて復刻。そして2021年、何とこの幻のギターに大幅なカスタマイズを施した、常田大希モデルのSwingerがFender社創立75周年記念で作られた。

本来のSwingerに比べ、ロック式のトレモロアームやメタルカバーのピックアップ、途中で直線にカットされたピックガードなど、独自要素が盛りだくさんのシグネチャーモデルである。「一途」のMVで演奏しているのもこのモデル。

使用ギター③American Performer Mustang Custom(Fender)

こちらはFenderと共同開発したという、Mustangベースのギター。ムスタングの使い手と言えば、ニルヴァーナのカート・コバーンが有名だが、常田大希もカートもファズ使いである。上述のSwingerもそうだが、当初はスチューデントモデル(初心者向けの安価なギター)として発売された、ボディの小ぶりなギターである。ピックアップは上記のRB6と同様にP90を採用、色はアメリカの1セント硬貨をイメージして開発されたという「ペニー」というカラーリングだ。ファズと組み合わせるととにかく荒くれたオルタナティブな音がする組み合わせである。

全て王道なギターではなく、どこか亜流のものがチョイスされていて、それも新しい音楽を作ってきた彼らしい。

「飛行艇」のMVなどに登場。

使用ギター④American Acoustasonic Telecaster(Fender)

常田大希が日常的に愛用しているのがこのギター。形状はテレキャスター(エレキギター)なのだが、アコギのようなサウンドホールがあり、弦もアコギ用を張るようだ。すぐに音が鳴って、重量も軽く、またアコギに近い音もエレキに近い音も出せるという、性能も見た目も面白いギターである。ギターを持ち換えずとも色々な音が作れるため、特に常田大希の音楽制作の現場で使われている。

またエレキとアコギ、両方のサウンドを出せるという特性を活かし、「一途」のLIVEでも使用されている

常田大希の使用エフェクター

 

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過去に公開されていたエフェクトボードはこんな感じ。特に印象的なのは右端の白いペダルと、中央のtc electronic社のものが名作含めエフェクタ三つが連結されているところだろうか。また左上の銀色の筐体のエフェクター群はおそらくShin`s music製のエフェクターだろう。このペダルの構成で言うと、歪み系(オーバードライブ、ディストーション、ファズ)はShin`s musicに特注した、楽器屋で売られていないものも使っていると予想される。

使用エフェクター①ワウペダル XW-1(Xotic)

King Gnuのサウンドの中核をなしているワウペダルの音は、Xotic社製のXW-1によるものだったようだ。ハンドメイドエフェクター界の雄として、同社のエフェクターは多くのギタリストに愛されている。特に歪み系エフェクターではメインのペダルに採用しているプロも多い印象だが、常田大希はそういった歪み系ではなく、フィルター系のワウペダルを採用。ワウは各社ごとにサウンドが全然違う印象があるので、常田サウンドを再現したい方にとっては非常に重要なペダルと考えられる。

ワウペダルのサウンドはKing Gnu「Vinyl」のイントロや、「白日」のサビで登場。King Gnuらしさを象徴する音と言える。

使用エフェクター②ピッチシフター BRAINWAVES PITCH SHIFTER(TC Electronic)

常田大希がワウにさらに掛け合わせて、飛び道具的に使っているのがTC Electronic社のピッチシフター。「白日」のギターソロ(2:48~)では、上述したXW-1(ワウ)を踏みながら、ギターソロの途中で高音の電子音がハモるように追加されることが分かるだろう。これがピッチシフターのサウンドである。使用機会は少ないながらも、非常に印象的である。

使用エフェクター③ディレイ・リバーブ(TC Electronic)

先ほどのinstagaramに投稿されたエフェクトボードの画像では、TC Electronic社の定番空間系エフェクターが連結されていた。ディレイはFLASHBACK、リバーブはHALL OF FAMEだ。特にディレイはルーパー機能付きで、自分で演奏した音を録音し無限にループさせることで、1人で様々なサウンドを作り出すことが可能。

※後継機

使用エフェクター④歪み系 DUMBLOID Over Drive Special(Shin’s Music)

上述したように、現在の常田大希のエフェクトボードは歪み系がShins musicによる特注のもので固められており、手に入れることは難しいものもありそうだ。ただ、過去のエフェクトボードには、同じShin`s musicによる、DUMBLOID Over Drive Specialが搭載されていた。直近で公開されていたエフェクトボードに搭載のエフェクターと同じメーカーであり、サウンドの親和性は高そうだ。

姉妹機のShin`s music DUMBLOIDであれば、現在でも手に入れることが可能。いわゆる「ダンブル系」と呼ばれる歪みエフェクターの一種で、オーバードライブとファズの中間のような独特なサウンドが特徴である。使いこなすのが難しいと言われることもあるが、マスターした場合には常田サウンドに一気に近づけるだろう。

常田大希がファズに近いジリジリしたサウンドを鳴らしているのが、「飛行艇」のイントロである。また上述したようなピッチシフターで1オクターブ上下の音を追加し、ファズ(もしくは先ほどのダンブル系ドライブを深くブーストした音)+ピッチシフターでサウンドメイクしているようだ

LIVE版を聴くとより分かりやすいのだが、Fender社のギター・Swingerを激しく歪ませており、恐らくイントロではピッチシフターで音を追加した上で、歪み系エフェクター二つをオンにしているのかもしれない。そのあと、Aメロで先ほどお伝えしたダンブル系の歪みのみに戻るイメージだろうか。音作りの参考にしていただければと思う。

常田大希の使用機材(その他):ピック Tortex Standard 0.88

サウンドにかなり影響を与えるピック。常田大希は定番のTortexの0.88mm(ティアドロップ型)のものを使っているようだ。材質的にピックの削れ方が分かりやすく、自分の癖を見抜くのにも最適と言われている。

常田大希の使用機材(その他):パッチケーブル V206(PROVIDENCE)

使用しているのは高品質なPROVIDENCE社製のパッチケーブルのようだ。

常田大希の使用しているメガホン

常田大希の使用機材としてかなり印象的なのはメガホンである。拡声器で歪んだ声は、まさに常田大希のシグネチャーサウンドと言えるのではないだろうか。

ちなみにこのメガホン、アマゾンで買えるのだが結構高い。いやこんなもんなのか…?

ちなみに米津玄師のLiveに出演した際も上述したギター・Fano GuitarsのRB6だけでなく、メガホンを持って行っている。メガホンのライブでの活躍が半端ない。

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