- アコースティックギター YAMAHA LS36 ARE
- ライン録りのアコギ
- アコギの弦はエリクサーの細め
- 爪はグラスネイルを塗っている
- 大石昌良激推しのDI
- カポタストはまさかの高級…?
- エレガットギター YAMAHA NTX1200R
- エレキギター Fender Telecaster Thinline
- マイク Peluso 22 47 LE
- ヘッドアンプ(マイクプリアンプ) Rupert Neve Designs Portico 5024
- コンプレッサー Retro Instruments 176
- オーディオインターフェース Universal Audio Apollo 8
- MIDIキーボード Native Instruments KOMPLETE KONTROL S61 MK2
- オーイシマサヨシの愛用するトラックボール
- おわりに
アコースティックギター YAMAHA LS36 ARE
高級アコースティックギターの中でも、GibsonやMartinに負けない人気を誇るYAMAHAの傑作ギター。値段はもちろん高い。
大石昌良のボディ・ヒットやスラッピング(※どちらも打撃音を生み出すアコギの奏法)を多用するスタイルには、このレスポンスの良いギターが必須なのだろう。またゴージャスな幅広い音が出る印象で、彼の若々しい声とマッチしているように感じらる。
ライン録りのアコギ
またアコギ奏者としては珍しく、マイクではなくライン録り。これもボディ・ヒットの音が、外からマイクで録るより、ボディにピックアップを取り付けるほうが綺麗だからだろう。
僕のアコギのピックアップシステムですが、YAMAHAのSYSTEM-41のピエゾ回路を抜き取って、代わりにその回路にSUNRISEのS-2を搭載。YAMAHAのSYSTEM-41のコンデンサーマイクの音とSUNRISE S-2の音をブレンドして使ってます。
— 大石昌良【オーイシマサヨシ】 (@Masayoshi_Oishi) February 6, 2015
使用機材はYAMAHAの初期装備であるSYSTEM41(ピエゾピックアップとマイクのミックス)から、ピエゾピックアップを、マグネティックタイプのピックアップに変更している。
そのピックアップとは、ソロギター奏者の方々が愛してやまないSUNRISE S-2。打撃音をしっかり拾ってくれるという特徴からあの押尾コータローも使用している名品だ。
アコギの弦はエリクサーの細め
アコギの弦にしてはかなり細いCustom Lightを使用。これで弦高低め、1音下げをするとなると、音がビビりやすくなる(※ちゃんと鳴らない)。あの独自の奏法を実現するために、弾きやすさ重視のかなり攻めた設定になっていることが分かる。
また通常のブロンズ弦ではなく、ファスファーブロンズ弦を使っている。ファスファーブロンズの方が少し値段が高いが、ド派手でゴージャスな音が鳴るのが特徴だ。まさに大石昌良らしいチョイスだろう。
爪はグラスネイルを塗っている
あ、よく質問いただくんですけども、僕の爪はグラスネイルっていうのを塗ってます!つけ爪じゃなくて自爪です。2重くらいに塗るとすっげぇ丈夫になって、基本的に全部この爪で弾いてます。ピックは使ってませんぬ。http://t.co/o5YbJdwgeE
— 大石昌良【オーイシマサヨシ】 (@Masayoshi_Oishi) January 30, 2015
またピック弾きではなく爪弾きで、保護のためにグラスネイルを2重に塗っているとのこと。これは押尾コータローから教えてもらったそうだ。
逆に言えば、こういった保護なしであの奏法をすると、爪がボロボロに…?気を付けましょう。
大石昌良激推しのDI
また配信で、大石昌良がコストパフォーマンスがとても良いと激推しだったDI(ダイレクト・ボックス)がこちら。これはアコースティックギターとミキサーの間に挟まって音を調整してくれる機械で、基本的にアコギを録音する方は持っています。Rupert Neve Designs(ルパート・ニーブ・デザインズ)によるアクティブタイプのDIで、現場を知り尽くしたレジェンドエンジニア ルパート・ニーヴ氏が自分が満足出来る最高のものを作り上げた、という商品。
カポタストはまさかの高級…?
転調する場面が多い大石昌良はカポ(ギターのキーを変えるために挟むアレ)も良いものを使っている。カポタストでこの値段!?なG7TH PERFORMANCE 2 CAPOだ。現在はその後継であるG7TH PERFORMANCE 3 CAPOも発売中。カポって装着後の音にかなり影響するので、そこそこのものを使うのが良いと思う。このG7THは取り外しも楽々のストレスフリーだ。
大石昌良は押尾コータローに勧められて7年ぐらい愛用しているとのこと。もしかしてすごく押尾コータローに教えてもらった機材を使ってる?
エレガットギター YAMAHA NTX1200R
ライブや配信などでしっとり歌うときに使われているナイロン弦のガットギター。音量調整ノブなどもついているため、ピックアップで音が拾えるエレガットギターだと思われる。すでに生産が終了してしまっているので、ちょっと高騰気味。
エレキギター Fender Telecaster Thinline
そろそろエレキギター欲しいー!そういえばここ3年くらいレコーディングではほとんどこのシンラインしか使ってないかもしれない!笑 pic.twitter.com/8JJqThdPae
— 大石昌良【オーイシマサヨシ】 (@Masayoshi_Oishi) January 29, 2019
エレキギターはレコーディング時に、Fender社のテレキャスターを使っているようだ。中が空洞になっているセミホロウタイプ(=シンライン)のもので、ピックアップがハムバッカーになっている72年モデルを使っている様子。
マイク Peluso 22 47 LE
Peluso製の22 47 LEという超高級マイクを配信時に使っている。40万くらいで購入したとのことだが、今はもう40万では買えない。また、ボーカル録りにも使っているマイクなので、音源レベルの高音質で配信が出来ていると語っていた。ちなみに「君じゃなきゃダメみたい」のギター録りでもつかわれたとのこと(アコギ内部にセットしたマイクと併せて2チャンネルを同時に録り、それをLとRに振るというかなりユニークな手法が使われていた)。
ヘッドアンプ(マイクプリアンプ) Rupert Neve Designs Portico 5024
先ほどのマイクで入力した音声を、こちらのヘッドアンプで増幅している。マイクの入力だけだと信号が微弱なので、アンプで信号を増幅させる仕組み。元々ミキサーなどについていることも多いが、あえて外部のプリアンプを導入することで音質を向上させていると思われる。
コンプレッサー Retro Instruments 176
その後ヘッドアンプで増幅した音を、コンプレッサーで整えて配信しているようだ。これも2024年時点だと、70万円以上する機材である。この機材は見た目も可愛い。
マイク→マイクプリアンプ→コンプレッサーの三段構えを自宅に備えることで、自宅でプロ向けのスタジオ並みの音質で歌が録れるようになっている。それらの機材をレコーディングだけでなく配信にも使うことで、高音質で配信が行われている。
オーディオインターフェース Universal Audio Apollo 8
オーディオインターフェースはUniversal AudioのApollo 8を使っているとのこと。また併せて、小型のUniversal Audio Apollo Twinも使っている。面白いのは、機能性の部分で自宅のスタジオではApollo 8を使い、利便性の観点から小型のApollo Twinをライブでエフェクターとして使っているというところ。確かにそうすれば自宅のスタジオで生み出された音に近い音をライブに持っていくことが出来る。
MIDIキーボード Native Instruments KOMPLETE KONTROL S61 MK2
MIDIキーボードは配信を見る限りだとこちらを使っていると思われる。DTMだと61鍵ぐらいがちょうどいいのだろうか。KOMPLETE KONTROLというソフトと連動させるとすいすい使えていいらしい。
オーイシマサヨシの愛用するトラックボール
パソコンや機材をリニューアルして家のスタジオを必死で模様替えしたらただのえろいへやになった pic.twitter.com/9avSkAVfyd
— 大石昌良【オーイシマサヨシ】 (@Masayoshi_Oishi) July 25, 2020
音楽機材ではないのだが、めちゃくちゃ珍しいトラックボールを使っている。ケンジントンのExpertMouse 64325Aだ。
トラックボールとは、マウスと同様にパソコンのカーソルを動かす機材で、ボールを回してカーソルを動かすことが特徴。ただ、多くのトラックボールは人差し指や親指で操作することが多いのだが、なんとオーイシマサヨシが使っているこのトラックボールは、手のひらで操作する。そのため他のトラックボールに比べてかなり大きい球がついていて、形状もあまり見かけない面白いデザインになっている。
おわりに
大石昌良の使用機材を配信やTwitterを通じた発言から追ってきた。その選択の積み重ねが彼の今のスタイルに繋がっているのだろう。自分自身の目指すスタイルと彼の音を比べて、参考にできるところは勉強させてもらおう。
また自宅にプライベートスタジオと言えるほどの機材を備え、レコーディング時の音を徹底的に作りこめる環境にしていることも、彼ならではと言えそうだ。
ご参考までに。
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