話の前にまずは下記を見て欲しい。
ロックバンドらしいボーカル水野ギイのしゃがれ声とクソうるせーギター。ガチャガチャのリズム隊。どうですか?クッソカッコ良くないですか?これスタジオ一発撮りだって、なんでこんな完成度高くなんの??
バンド音楽にもっとも必要なもの
バンド音楽でもっとも重要なものってなんだと思いますか?売れるための戦略?トレンド?ファンの需要?いいや違う、熱意です。熱意だけ。それ以外のもんなんて必要ない。
四つ打ちドラムが流行ろうが踊れるダンスミュージックが流行ろうが、トレンドを追いかけるバンドは“トレンドを追いかけないと売れないバンド”だ。本物はそんなことしなくて求める人の耳に届く。
演奏が下手だろうが歌が下手だろうが歌詞が意味がわからなかろうが、バンドがその熱意を伝えようと必死こいてる姿を見て、僕らは音楽に魅せられるんじゃないでしょうか?どうでしょうか?
その熱意を今一番持っているバンド。それが彼らビレッジマンズストアです。俺が決めた。異論は聞かん。
激しすぎ。
自分のカッコイイと思うものを貫くカッコ良さ
赤のスーツに黒のシャツ。ボーカル水野ギイの羽のマフラー。彼らの衣装はいつだってこれ。クッソカッコいい。
ライブクッソ熱いやん。
なんだよ「眠れぬ夜は自分のせい」って。タイトル当たり前すぎる。昼まで寝ちゃったのかな?そりゃー夜寝れないよね。寝すぎちゃった自分のせいだもん。これ普通に客目線を意識するなら絶対「眠れぬ夜は君のせい」にするよね。でも彼らはしない。なぜなら“君を想う”のも自分だ。自分のせいでしかない。
別にね、売れ線を意識するのは悪いことじゃない。聴く人がいなきゃ大声で歌ったところで金にならないし、金にならなきゃバンドを続けられない。でも、それでも彼らは自分がカッコいいと思える音楽を続ける。
オシャレでキャッチーなメロディーなんか目指さない。自分たちが最高にカッコいいと思う音楽を奏でる。
昔さ、僕は大手のアパレルのTシャツデザイナーをやってたんだけど、自分なりに最高にかっこいいと思うデザインのTシャツを作ったんですよ。そうしたら上司になんて言われたと思う?
「Tシャツなんかカッコよくなくていいから適当にそれっぽい英字入れてくれ」だってさ。
なんでも「“カッコ良さ”というのは人によって違うから、無難なものにしないと数を売ることができないから。」だってさ。ふざけんなよ。そりゃーその通りだけど、ならデザインってなんなの??
脱線した。
要は、数を売ろうと思ったらその時のトレンドに合わせて無難なものを作った方がいいに決まってるんですよね。
だから音楽業界でも、インディーズで独特な音楽を作ってた人もメジャーに行くと毒にも薬にもならない無難な曲を作るようになる。なぜなら多くの人に届けるためには個人の思うカッコ良さなんて邪魔でしかないからだ。
だけど彼らはそれをしない。それをカッコいいと思えないからだ。結成16年。ようやく彼らのカッコ良さに世間が気づいてきた。
熱意は涙腺に響く
約10年ほど前、ガガガSPや太陽族、ゴーイングステディを代表とする青春パンクバンドが流行った。ところが流行りは一過性のもので終わった。
なぜなら音楽業界は、その時代の若手バンド音楽を全て青春パンクバンドというカテゴリーにしてしまったからだ。青春パンクバンドが流行ったのはガガガSPや太陽族、ゴーイングステディが圧倒的に熱さを持っていたからだ。涙腺に響く音だから青春と呼ばれてたんです。
熱いほどに全力を尽くした音楽は涙腺に響く。マジで。歌詞が泣けるんじゃないんですよ。歌詞なんか意味がわかんなくても音で泣けるんです。聞いてっか、ブラジャーのホックを外すときだけ心の中までわかった気がしてる奴ら。
なのにどれもこれも青春パンクバンドとして扱い、熱さを持たないオシャレバンドすらも青春パンクバンドと呼び出した。そのせいで青春パンクバンドという流行りは一過性のもので終わった。
ビレッジマンズストアは、あの頃の青春パンクバンド全盛期の熱さを思い出させてくれるめちゃくちゃカッコいいバンドです。終始カッコいいしか言ってないな。
冒頭に紹介した曲『墜落、若しくはラッキーストライク』は4作連続会場限定シングル第3弾。つまりもう一曲残っている。最後の一曲はどんな曲になるのか。今から楽しみでしかたない。
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