YouTube邦楽再生回数1億超えランキング ヤバいことに気づく

近年、アーティストたちもYouTubeの重要性を認識してきた。たくさん再生されることがヒット曲に繋がるからだ。今回はYouTubeで1億回以上再生されている動画(2018年)を、ランキング形式で紹介したい(K-POPは除く)
スポンサーリンク

YouTubeがミュージシャンの必須アイテムに

ピコ太郎…そういや紅白に出てたよな、どこに行ったんだろう。

ジャングルかな…。彼が紅白歌合戦に出場できたのは、SNSでバズったことが大きい。しかしNHKの若手職員が頭の硬い上司を説得できたのは、YouTubeの再生回数によって人気が定量化されたからじゃないだろうか。YouTuberの躍進が凄まじい昨今、TVよりもYouTubeな現代っ子たちが増えている。いまや再生回数は、アーティストたちの若者人気を測る重要な尺度になっているのだ。

アーティスト側もYouTubeでバズることを目指して、趣向を凝らした映像を作っている。星野源のMVには毎回キャッチーなダンスが入っているし、MONKEY MAJIKは中高生に人気なサンドウィッチマンとのコラボMVで、自分たちの音楽を流行らせようとした。

「DA PUMP / U.S.A.」の二匹目のドジョウを狙ったような映像だけど、まだまだ回収には遠そうだ。

MONKEY MAJIKだけでなく様々なアーティストが、YouTubeでの下剋上を夢見て日々、動画を投稿している。今回はその中でも1億回以上再生されている動画を、ランキング形式で紹介していきたい。ただし主なターゲットが日本人の音楽を見たいので、2国に軸を置き、アメリカのビルボードに登場するほどに成長したK-POPはまたの機会ということで。あとピコ太郎も外そう、アメリカ人も見まくってたみたいだし。

それでは1億再生超えの動画を見ていこう。※全て2018年11月6日時点。

17位 海の声/桐谷健太

104,928,605 回 再生

CMで頭がおかしくなるくらい聴いたこの曲がランクイン。あんだけ聴かされてもわざわざ検索する人がこんなにいるのが驚きだ。ちなみにこれ、三線の音も桐谷健太が演奏したものとか。作曲が『島人ぬ宝』のBEGIN島袋なので、そうとう気合の入ったチームで作ったものだろう。

16位 U.S.A./DA PUMP

105,966,139 回 再生

ここまでの大ヒットは本人たちも予想していなかったんじゃないか。もはや「if…」を真面目に歌っていたISSAの姿は無く、ただのおもしろアメリカおじさんになってしまった。だれでも踊れると噂のシュートダンスがヒットに繋がったのだろうか。

15位 サイレントマジョリティー/欅坂46

110,628,269 回 再生

欅坂46のデビューシングル。こんな重い曲でデビューしたのすげえな…。アイドルらしくない社会批判的な歌詞が、超絶新しかった。どうもこのシリアス路線はYouTubeで受けが良いようだ。

ちなみに姉妹グループ・乃木坂46で最も再生されている曲は4307万回再生の『インフルエンサー』で、YouTubeで見れば欅坂46の方が勢いがあるようだ。ただしCDの売上を比較すると乃木坂46が大差で勝つので、乃木坂の方がアイドルファンの数は多いらしい。

14位 ピースサイン/米津玄師

111,685,089 回 再生

ニコニコ動画発の鬼才、米津玄師(本名)。よねづけんしと読む。徳島出身の27歳が日本を席巻するミュージシャンになるとは、彼自身思っていなかっただろう。元々VOCALOID使って作品を発表していただけに、YouTubeでもべらぼうに強い。更にこの曲は「僕のヒーローアカデミア」という週刊少年ジャンプ発のアニメでオープニング曲として使われたもので、この再生数もうなずける。

13位 The Beginning/ONE OK ROCK

 123,069,187 回 再生

ジャニーズ事務所を脱退したNEWSの元メンバーは、ロックの分野で才能を開花させた。Vocal.Takaは歌手である森進一・光子夫妻の長男であり、元NEWSだ。なのにその親の光が届かないところでバカ売れしている。すごい。

勢いのあるバンドみたいな感じでよく紹介されているのであまり触れられないが、歌がめちゃくちゃ上手い。イギリスの歌姫・Adele(アデル)の曲を原曲と同じ高さでカバー。つまりほぼ歌姫。

12位 R.Y.U.S.E.I./三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE

131,439,027 回 再生

ランニングマンというダンスで有名になった楽曲。やはりバズるには何か一つ引っかかるものが必要らしい。ただ『U.S.A.』と違ってこっちは難しい。

11位 LOSER/米津玄師

 136,036,538 回 再生

またもや米津。2016年の曲だけど、今年Hondaのミニバン・JADEのCMソングに起用され、再生数を伸ばした。Suchmosもそうだけど、車のCMに使われるとめちゃくちゃバズる時がある。この現象に名前はまだない。

10位 PONPONPON/きゃりーぱみゅぱみゅ

141,397,527 回 再生

K-POPを外した時点で、外国人に人気というきゃりーも外そうか迷った。しかしこの数字はネットカルチャーに彼女が強いこともあるだろうから、一応入れておく。2011年に公開された動画だけど、未だに再生数を伸ばし続けている彼女は原宿を飛び出し、日本の星となったのだ。

9位 RPG/SEKAI NO OWARI

145,724,474 回 再生

『クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!』の主題歌。ドラゲナイの曲の方が知名度がありそうだけど、あっちは3856万回再生。愛され方が違うようだ。ちなみにこのMV撮影時、Vo.Fukaseは足を骨折していたそうな。それを受けて出された「RPG」のB面が「broken bone」、ダサいと天才は紙一重だ。ちなみに骨折の理由は酒の飲みすぎからのケガらしい。Fukase、少年みたいな顔してやることやってんな…。

 8位 ヘビーローテーション/AKB48

145,811,391 回 再生

お茶の間が凍り付くこと間違いなしのエッチなMV、何度も何度も再生した。監督の蜷川実花いわく女子更衣室の中ではしゃぐ女子をイメージしているそうで、着じゃなくてマジで下着らしい。

音楽ブログなので一応音楽の話をしておくと、The Birthdayの藤井謙二が楽曲のギターを担当している。硬派な音楽をしている人なんだけど、これはイメージ的にセーフなんだろうか。

7位 アイネクライネ/米津玄師

 146,917,847 回 再生

おいおいまたかよ…。この曲のすごいところは2014年の曲ながら、米津玄師がリリースするたびにチャートに再浮上するところ。BillboardのJAPAN Hot100では、2017年の10月16日付のチャートで19位に現れたことも。この週、米津玄師はアルバム『BOOTLEG』のリリースを発表していた。

 6位 恋するフォーチュンクッキー/AKB48

156,571,358 回 再生

キャッチコピーは「“恋チュン”踊れば、嫌なことも忘れられる」らしいけど、”恋チュン”が全然ピンと来ない。言わずと知れたヒット曲で音楽関係者からもかなり好評だったようだ。70~80年代のソウル/ディスコをルーツとした曲で、日本のアイドルソングらしくないレトロさが売りになっている。コード進行もJ-POPではまず見られないシンプルさで、バックの演奏なんてAメロもサビもほとんど同じだ。

マイケル・ジャクソンがヴォーカルで1969年にリリースされたソウル・ナンバー、Jackson 5の「I Want You Back」を、先日Twiceがカバーしてバズったばかりだ。実はソウルとアイドルは相性がいいらしい。秋元康の先を見通す力に驚かされる。そしてあのエッチな『ヘビーローテーション』MVよりも再生されているのは、この曲がファンだけでなく音楽好きにも届く曲だったからだろう。

ちなみにバンコクのBNK48が翻訳して「คุกกี้เสี่ยงทาย」というタイトルでカバーしているので、たぶんタイでも「恋するフォーチュンクッキー」は知られている。YouTubeのコメント欄タイ語がちらほらあるけど、何で全員語尾に5ついてんだろ。(笑)みたいなもん?

5位 ようかい体操第一/Dream 5

157,607,219 回 再生

大ヒットゲーム『妖怪ウォッチ』の、TVアニメ版初代エンディングテーマ。邦楽最強の一発屋となってしまったDream5が歌っている。悲しいことにタイトルはおろか、動画下の解説文にもDream5の名前は出てこない。女性メンバー4人中3人がグラビアデビューして話題になった。

 4位 恋/星野源

186,003,185 回 再生

星野源が俳優として新垣結衣とW主演を務めた、テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌。ミュージシャンとしても役者としても代表作になった。星野源が新垣結衣とキスをした瞬間、隣の家から聞こえた悲鳴を俺はいまだに覚えている。

技巧派のミュージシャンを集め、星野源のすべてを詰め込んだセルフ・プロデュース作で、正直ドラマがなくてもかなり売れていただろう。しかし俳優業とミュージシャン、続けてきた2つの軸が噛み合ったからこそ、この結果が生まれたのだ。

2016年のBillboard Japan Hot 100年間チャートではAKB48「翼はいらない」RADWIMPS「前前前世」に敗れ3位となったが、後に巻き返し2017年の同チャートで1位を取ったモンスターソングである。後から1位って取り返せるのか。

3位 前前前世/RADWIMPS

197,174,903 回 再生

アニメ映画『君の名は。』の主題歌として一躍人気となった。RADWIMPSは同アニメの劇中音楽をすべて手掛け、『君の名は。』というアルバムとして世に送り出した。このアルバムに収録された楽曲が各配信サイトで取った1位を集計すると、史上初となる51冠を達成していた。音楽に限らずどんなジャンルでも聞いたことないぞ51冠。

『君の名は。』自体も世界で最も見られた日本映画となり、帰国子女がヴォーカルを務めるRADWIMPSならではの英語verで収録されているのだが、そのタイトルがまさかの…。

Zenzenzense」だった、マジかよ。

 2位 Lemon/米津玄師

201,573,150 回 再生

玄米法師とか呼ばれて馬鹿にされていた米津はもういない。名実ともに日本を代表するアーティストだ。テレビドラマ『アンナチュラル』の主題歌としてリリースされた『Lemon』は、Billboard Japan Hot 100で2018年度上半期1位を獲得しているが、このままいけば年間1位もこの曲になるだろう。

一番すごいのは、今日見てきた曲の中でこれより後に公開されているのが『U.S.A.』しかないことだろう。13時間で100万回再生され、公開から105日たった時点で1億回再生されていた。そしてこの曲の大ヒットで上述の『ピースサイン』『LOSER』も今年半ばに1億回再生超えを果たしている。狂っている。そしてこの『Lemon』を抑えて1位となったのが…。

1位 打上花火/DAOKO × 米津玄師

205,761,232回 再生

またも米津玄師である。怖い。K-POPを抜いた邦楽で2億再生を超えているのは米津玄師の2曲しかないのだ。アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の主題歌でありながら、アニメ以上の知名度を誇っているところに「前前前世」との違いがある。DAOKOは米津玄師と同じくニコニコ動画出身の女性ラッパーで、やはりネットで強い。

これほど再生された秘密はサビにあるだろう。耳に残るのに、普遍的なメロディーが使われている。飛び道具に頼ったような奇抜なサビではなく、声質で勝負している。そして打ち上げ花火を思わせる焦りの感覚。決してテンポは速くないのにどこか急かされるようなAメロは、ラストサビ前で畳みかけるように加速し、サビで空に大輪の花を咲かせる。この清々しい鑑賞体験を、幾度も繰り返したいが故にこの曲は再生されるのだ。

スポンサーリンク

日本が米津玄師に支配されていた

今回のランキングを作ってみて思ったけど、日本、明らかに米津玄師に支配されてるよね。こないだカラオケ行ったときに、50代に人気の曲ランキング見てみたら『Lemon』1位だったしな。全世代洗脳してる。

 

View this post on Instagram

 

米津玄師 kenshi yonezuさん(@hachi_08)がシェアした投稿

米津玄師、鬼の塩顔。3位のRADWIMPS野田も、4位の星野源も塩顔。ベトナム行きの飛行機に乗ったときになぜかベトナム語であいさつされたどろソース顔の俺としては非常にまずい。このままではDA PUMPのISSAと海外に亡命するしかなくなってしまう。平井堅にバカ売れして流れを変えてもらいたい。

おわりに

1億再生の壁は厚い。Superflyの『愛を込めて花束を』は8699万再生、スキマスイッチの『奏』は9013万回再生で惜しいところまで行っているのだが、なかなか超えられるものではないらしい。しかも前者は7年、後者は10年が公開から経過している。2億再生を2つ、1億再生を3つ抱える米津玄師の勢いを感じる数字だ。

しかしYouTubeの数字が人気度と直結しているのかというと微妙なところだ。例えばこういうネットでしか知名度が無いカバーアーティストや歌い手が、かなりの再生数を稼いでいたりする。この動画はなんと1900万回再生。収益性の観点から有名な曲を選び大量にカバー動画を挙げているようで、実態はほぼYouTuberだ。サムネイルがキッチュすぎるし、大胆なアレンジをしているとも言い難い。ちなみにピコ太郎は動画二つで3.5億回再生。

つまりYouTubeの文脈に則って動画を作成すれば、CDとしては売れないようなものでもかなり再生数を稼げてしまうということだ。YouTubeは、独特な形で数字を返してくる媒体になっている。その点を念頭に置いて、この再生数という金脈を情報源に色々な記事を書いていこうと思う。

もしも検索漏れで1億再生以上されているのに漏れているものがあったら、下のコメント欄まで頂けると助かります。それでは、よろしくお願いします。

コメント