【蓮沼執太×U-zhaan】京都CLUBMETROライブレポート

  1. 2018年10月26日、京都 CLUB METROで蓮沼執太×U-zhaanがライブを行った。マルチな才能で知られる2人が魅せたワンマン、その80分をレポート!
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蓮沼執太×U-zhaan

 

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Tonight in Kyoto! 今夜20時から京都メトロでユザーン。

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国内エレクトロニカを引っ張る蓮沼執太と、インドの打楽器・タブラ奏者として日本一有名なU-zhaan。共作でアルバムを出している二人のライブが、日本最古のクラブとして名高い京都 CLUB METROで行われた。80分のワンマンだったがマルチな才能を持つ2人が様々な側面を見せ、観客を飽きさせなかった。

エレクトロニカの範疇を超えて

ライブ序盤には、アルバム『2 Tone』から「I like Peshkar」を演奏。インドで伝統的に行われているタブラのソロ演奏「Peshkar」を蓮沼執太が解釈したものだ。この曲はタブラの入ったエレクトロニカではなく、シンセの入ったインド音楽であり、これまでリリースしてきた中で最も難解な構成になっている。

聞きなれない音楽にも関わらず、「I like Peshkar」U-zhaanの最後の一打を受け止めたのは大きな歓声だった。5分に及ぶ魂の入ったタブラソロに、会場の熱気は高まっていた。聴きやすいエレクトロニカではなく、あえてインド音楽で会場をアゲていく2人。彼らの伝統音楽と現代音楽をミックスする才能と、会場を波に乗せていく巧さを感じた瞬間だった。

 

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蓮沼とU-zhaanのコラボは面白い。エレクトロニカの中にシンセの代用楽器としてタブラが入っているというのが”ありえる”手法だろう。しかし彼らの音楽はエレクトロニカの範疇に収まらず、時にはブレイクビーツばりの高速ビートが生み出される。メロディーも奏でられる打楽器という、タブラ独自の魅力を引き出すため、ジャンルに囚われない音楽を生み出しているのだ。

彼らの音楽が単なるエレクトロニカになっていないのは、U-zhaan独特のビートによるところが大きい。ミニマルなメロディーをシンセや打ち込みに代替されない有機的なフレージングが支えている。超高速ビートだが決して機械的ではなく、緩急の付け方に人間らしさを感じる。

その絶妙なバランスを産み出しているのが、日々の修練に裏付けられた確かな技術だ。U-zhaanは毎年インドにタブラの修行をしに行っており、冬に彼が日本にいないことは業界関係者の間では常識らしい。

超絶演奏の人力エレクトロニカ

彼らがリリースしたアルバムには、アート・リンゼイやデヴェンドラ・バンハートといったゲストヴォーカルが参加しており、シタールやギターなど様々な音が録音されている。彼らはその複雑なパズルのような音楽を解きほぐし、たった2人、打ち込み無しでやってしまう。MCはめちゃくちゃ緩いけど、凄腕なのだ。

アート・リンゼイやデヴェンドラ・バンハートが歌う曲は、蓮沼執太が歌うことでカバー。本来は弾き語りでない曲も、歌えるのがすごい。ちょうど2日前にCLUB METROでアート・リンゼイがライブをしていたらしく、待っててくれたら良かったのに…とぼやいていたのは面白かった。

またライブでは音圧を稼ぐ(=迫力を出す)ため、ほとんどの曲にバスドラムのような低音が追加されていた。流石に打ち込みかと思ったが、実はU-zhaanがタブラを叩く合間にマイクを叩いているだけだった。楽器ですらないマイクを叩いて、均一な音を出すU-zhaan。指先にどれだけ繊細なコントロールが必要なのだろう。

飽きさせない80分

様々なミュージシャンとコラボする2人なので、打ち込み無し80分でも色々な側面が顔を出して観客を飽きさせない。中盤ではU-zhaanが2人のラッパーと組んでリリースした曲「ギンビス」を披露。

インド人にたべっ子どうぶつを食べさせまくる謎のMV

なぜか蓮沼とU-zhaanが交互にラップをしながらも、タブラとシンセの超絶演奏は継続。会場は彼らのマルチな魅力に惹かれ、歓声と拍手の嵐。

タブラはチューニングが狂いやすい楽器だ。本当にマズいときはほとんどチューニングでライブが終わってしまうこともあるらしい。そのじゃじゃ馬に対応してきたU-zhaanはMCが上手い。今回のライブでも2曲毎ぐらいでMCが挟まれていて、その全てにちゃんと笑いどころがあり、次の曲へと至る導線があった。そういうところも合わせてプロだった。

終盤、U-zhaanが「京都の友人と作った曲をやります」と言って始めたのは、故・rei harakamiと共作した「川越ランデブー」。朗読パートも再現していて、生演奏でもU-zhaanは良い声だった。青葉市子のパートを蓮沼執太が担当、優しい歌唱がマッチする。京都で演るべくして演奏されたこの曲は、この日一番の盛り上がりを引き出した

アンコールではまさかの…

普段あまりアンコールとかしない方なんですけどね…と言いつつ一瞬で戻ってきたU-zhaanと蓮沼執太は、『2 Tone』収録の「Suudara-Bushi」を披露。

最後はU-zhaanのホルンで締めるというまさかのセットリストで、今回のライブは幕を閉じた…かと思われたがまさかのダブルアンコール。最後にはU-zhaanがインドの巨匠の短い曲(5秒くらい)を演奏して終了した。対応力がすごい。

 

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それをなぜか撮影している蓮沼執太

NY在住の蓮沼執太と川越出身(今も住んでるのかな?)のU-zhaan、京都でライブをするのはタブラが重いしそこそこ大変なはずだが、また来てほしい。

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