10/14 『Same Thing』リリース
増税とラグビーに沸く日本に打ち出されたブレイキング・ニュース。これまで多くのミュージシャンを招き、アルバムを作りながらも、復帰後で体力が回復していなかった一度を除いて、あくまでセルフプロデュースを貫いてきた星野源が、コラボレーションを前面に押し出したEP(※)を10/14にリリースする。
その名は『Same Thing』。タイトル曲「Same Thing」ではFUJIROCK’18 SUMMER SONIC’19で日本を独特のポップに飲み込んだ多国籍バンド・Superorgainism(スーパーオーガニズム)とコラボする。
上記動画の楽曲が「Same Thing」である。サイケデリックな音使いは、これまでの楽曲と大きく異なっており、星野源の新たな魅力を引き出してくれるだろう。
2曲目の「さらしもの」では水曜日のダウンタウンのオープニング曲など、メジャーシーンでもその存在感を増す人気ラッパー・PUNPEE(パンピー)がフィーチャリング参加。そして収録曲「Ain’t Nobody Know」では、驚きのアーティストとのコラボ発表が控えているとのこと。詳細が楽しみだ。
今回ゲスト参加するSuperorganismとPUNPEEについて、紹介させて頂こう。
Superorganismとは誰なのか
Superorganismは、ロンドンから現れた多国籍ポップバンドである。BBC・Rolling Stone誌など、大手メディアでも紹介され、注目度が世界レベルで急上昇している若手バンドだ。イギリス・オーストラリア・韓国・ニュージーランド、そして日本。5か国から集まった8人のメンバーが描き出す音像は、その背景のようにカラフルで、そして暖かい。
ソフトバンクのCMで知名度上昇
Superorganismはヒット曲「Something For Your M.I.N.D. 」がソフトバンクのCMに起用されたことで、日本での知名度も増しつつある。しかし、この楽曲を歌っているのが日本人であることは、知らない方も多いのではないだろうか。
Superorganismが誕生した2017年、ヴォーカルに据えられたのは、17歳の日本人の少女だった。
Vo.野口オロノというミステリアスな本名を持った少女が、ロンドンを、日本を、そして世界を、コラージュ的で心地よくにごったポップに染めていくのだ。
PUNPEEについて
『Same Thing – EP』の2曲目「さらしもの feat. PUNPEE」では、独自路線を突き進む人気ラッパーが起用。七三分けに黒ぶちメガネ、肩ひじを張りすぎない独特なラップ、加山雄三とのコラボで世に知られた異色のラッパー・PUNPEE。
人気番組『水曜日のダウンタウン』のオープニング曲は、多くの方が知らぬ間に耳にしているはず。次の放送の際に注目してみよう。
全米チャート2位
PUNPEEも日本人でありながら、宇多田ヒカルとのコラボ楽曲「光 -Ray Of Hope MIX-」が、全米iTunesチャートで日本人としては最高位である2位を獲得し、世界規模で認められたミュージシャンだ。
ラップの内容から楽曲まで、細かい部分を星野源とPUNPEEが話し合って作り上げたという「さらしもの」、二つの個性はどのような形で、花開くのか。14日の公開が待ち遠しい。
おわりに
SuperorganismとPUNPEEは、星野源とは全く違うシーンにいながら、世界規模で活躍しているミュージシャンだ。彼は世界を見据えて、このEPをリリースするのだろうか。思えばタイトル曲「Same Thing feat.Superorganism」は全て英語の詞である。
確かに世界に向けて発信し、知名度を高めていくことは全アーティストに共通する野望かもしれないが、今回の場合はすこし狙いがあるように思う。
つまりこれは…オリンピックへ楽曲提供を行うための下準備ではないだろうか?
オリンピックで星野源が自分の曲を歌う際に、世界の人々が少しでも彼の存在を知っているよう、少しずつ発信力を高めていくつもりなのかもしれない。
だとすれば、まだ伏せられているコラボアーティストは、世界的に知名度のある日本人か、だれもが驚くような異国の大物アーティストなのでは。
Netflixでは星野源の『Pop Virus』ドームツアーのライブ映像が5か国語の字幕つきで(!)、独占配信されていることも話題になっている星野源。彼の世界戦略は凄まじい勢いで進行している。
11/23からワールドツアーが始まる。どんな曲が、どこに向けて発信されるのか。続報を楽しみに待ちましょう、それでは。
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