現在の人気バンド【クリープハイプ】
View this post on Instagram
昨年秋、新たにアルバムをリリースしてから、さらに勢いづいたなと感じる、今人気絶頂のバンド【クリープハイプ】。そんな彼らは今、アルバムの追加公演真っ只中だというのに、5月のVIVA LA ROCK、8月のROCK IN JAPAN FESTIVALなど大型夏フェスへの出演が次々と決定している。
クリープハイプはなぜここまで売れたのか。そこには様々な理由があると思うが、理由の1つとして絶対的にあるのが「声」。その名もボーカル「尾崎世界観」。彼を筆頭にクリープハイプは動いているわけだが、彼のあの声なしではクリープハイプは絶対に売れなかっただろう。例え、彼が他の声を持ち合わせ、クリープハイプとして活動を行っていたとしても。
その尾崎の声を、高いか低いか分類するのであれば、100人中100人が高いに分類するだろう。しかし1つ言わせて頂きたいのは、彼の歌声は決してハイトーンボイスのように高く綺麗に響く歌声や、シャウトのように叫んでいるような歌声といった類ではないということ。王道のバンドで例えれば、ハイトーンボイスなバンドはKANA-BOON、シャウト系で言えばSiMといったところだ。
それらに対し、この尾崎の声をあえて簡単にまとめてしまえば、「強烈に、猛烈に、生々しいほどに高い」。以上。
そんな尾崎世界観の声がよく理解いただけ、なおかつクリープハイプの歌詞やサウンドもわかりやすい、昨年秋にリリースしたアルバムのトレーラーがこちら。
これがクリープハイプの世界観であり、尾崎世界観の声の正体である。
以前の尖りまくってた時期はそれはそれで筆者は大好物だったが、クリープハイプの身の回りのあたたかな変化が、彼らの音楽性に色濃く出ているな、柔らかくなったなと。そんなクリープハイプも新たな魅力が溢れ出ていて非常に良い。しかしながら、相変わらずの女心分かり過ぎな歌詞、ポップで切ないサウンド、そしてこの声は健在。ハマった人はもう抜け出せないだろう。
バンド【FINLANDS】
上記で、クリープハイプはとりあえず癖が強いバンドであるということはわかって頂けたと思う。そんな読者の皆さんに知って頂きたいバンドがもう1つある。
View this post on Instagram
ギターボーカル・塩入冬湖とベース・コシミズカヨからなる女性ロックバンドだ。
しかし、先日4月10日のライブをラストにベース脱退。これからしばらくは、ギターボーカル塩入が、1人でFINLANDSとして活動していく。
活動し始めは、下北沢や横浜といった都内中心から関東県内でライブを行っていたが、今や関西からさらには北海道までツアーをしている。ライブハウスの箱自体は、まだそこまで大規模ではなく、キャパシティ約100~300人程のステージでパフォーマンスすることが多いが、人気になりつつあることに間違いはない。
こちら、FINLANDSの「call end」という曲のMVで、映像には実際のライブ映像が使われている。見ての通り、FINLANDSのボーカル塩入はライブ中、冬物の超厚手のモッズコートを着用している。これは単に映像が冬のものであるというわけではなく、塩入は真夏の屋外のステージでも、ライブハウスがどんなに熱気を帯びていても、このモッズコートを着用してライブをする。そんなライブパフォーマンスも、彼女らが話題になっている1つの要因である。
FINLANDSが女版クリープハイプと呼ばれ話題になった理由
そんなFINLANDS、実は女版クリープハイプみたいだという噂で一時期話題になった。
何が女版かって、もう全部。筆者は学生時代から今もずっとクリープハイプのファンをやっているわけだが、この噂を聴いたときは、瞬時にスマホでFINLANDSを検索したのを覚えている。なぜここまで覚えているかって、なんせFINLANDSを聴いた時の衝撃は忘れられないから。筆者が衝撃を受け一気にドハマりした2曲を紹介する。
「恋の前」
「ウィークエンド」
この2曲を聴き終えた瞬間から、いや、聴き始めた瞬間からかもしれないが、彼女らの魅力に魅せられどっぷりとハマった。彼女らの男に対する攻撃的な物言いや、ひねくれた歌詞はかなりガッツンと刺さった。
上記の動画でなんとなく両者のバンドが似ていると噂になった理由は分かったかもしれないが、今回、歌詞、サウンド、声の3つを比較し、さらに似通った2バンドに迫った。
女を分かり過ぎている歌詞
まず歌詞に関して。クリープハイプ尾崎は、男性でありながら、なんでここまで女心分かっちゃうの!?という切ない女心を歌うことが多い。一方FINLANDS塩入は、切ない系女心も、ちょっと攻撃的な女心も歌う。また、FINLANDSの歌詞を見て聴いて思うのは、言葉遣いが非常に綺麗であるということだ。切ないながらに、攻撃的ながらに、丁寧に言葉が紡がれていくイメージがわいた。そしてここで共通するのが、両者女心を歌うのが非常にうまい。失恋中に聴いたら心臓止まってしまうんでないか、、と思う切ない歌、元恋人や過去の男性に対する嫌味、僻み、妬みをド直球に突いた歌。こんな歌を作れる彼ら彼女らは、女性のヒーロー的バンドなのである。女性ファンが多く見受けられるのはそのせいもあるだろう。
ポップなのにどこか切ないサウンド
そしてサウンド。両者、ポップなサウンドをしているため、聴きやすく耳に入ってくる。しかし、どこか切なさを感じさせる。そんなサウンドがよく似ている。
FINLANDSは2ピース(サポートドラムの体制で実質3ピース)のバンドであるため、クリープハイプと違いリードギターがいないわけだが、それをも感じさせないFINLANDS塩入の曲作りは、うーん、見事としか言いようがない。
尾崎世界観と塩入冬湖の声
最後に声。クリープハイプもなかなかの癖の強さではあったが、FINLANDSも負けじと凄い。女性の声帯の上の限界部分を突破したみたいな声。ハスキーになりきれていないハスキーボイスのような例えが多少はピンとくるだろうか。でも塩入の声も尾崎と同じく、ハイトーンボイスやシャウトに分類はできないししたくない。むしろ彼らの声は分類不可!
決してハイトーンボイスやシャウトが嫌いなわけではなく、それらのカテゴリーに当てはまらない、当てはめることのできない歌声。強いて言うならば、尾崎世界観、塩入冬湖という個々のカテゴリーが存在すると筆者は感じる。
FINLANDSが女版クリープハイプと呼ばれる理由がお分かりいただけただろうか。
歌詞、サウンド、声、正しく女版クリープハイプ。しかし、両者とももちろん個々の良さがあってのバンドだ。つまり、なにがこの2つのバンドを似通わせているのか。
それはおそらく両者の“世界観”だろう。バンドの持つ雰囲気から歌う曲、動作まで。
FINLANDSが女版クリープハイプと呼ばれる理由は、歌詞とかサウンドとか声とか感情的な部分で目ひん剥いて歌うとことか、、、それらをひっくるめた彼女らの“世界観”が、クリープハイプの持つ“世界観“と類似しているからではないだろうか。
最後に
いきなりだが、パクチーやチョコミントアイス、酢豚のパイナップルなど、癖の強いものは非常に好き嫌いが激しく分かれる。が、ハマる人はハマる。
クリープハイプやFINLANDSを聴いていると、音楽もそれに似ているものがあるようで、どうやら癖の強いものには中毒性がありそうだ。
パクチーが初っ端難易度高めなら、まずはFINLANDSから頂いてみてはいかがだろうか??
2019年これから、パクチーもFINLANDSもハマる人はまだまだ続出しそうだ。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
今日もあなたが素敵な音楽に巡り会えますように
コメント