今のアイドルシーンはジャンルレス
アイドル戦国時代の到来と共にアイドルの楽曲も多様化した昨今、アイドルソングとは思えない楽曲を披露するアイドルも登場した。
例えば、「楽器を持たないロックバンド」ことBiSH。
2015年にデビューしてから、BiSHは本物のロックバンドと比べても引けを取らない楽曲のクオリティでアイドルファン以外からも支持を得た。
そして、ついにデビューからたった3年で幕張イベントホールでワンマンライブを開催するまでの人気を獲得するまでに至っている。
このBiSHのブレイクを皮切りして、現在のアイドルシーンでは今までのアイドルソングの概念を覆すアイドルが増えている。
AKBやももクロのような既存のアイドルソングに捉われない楽曲を売りにしているアイドルが増え、最近のアイドルの楽曲がジャンルレス化するようになった。
その中でも今回はクラブミュージック系の音楽をベースとした、楽曲派アイドルにフォーカスしてみたいと思う。
オクタゴンスピーカーに合ってしまうほどの楽曲
2019年、10連休だったGWの最終日に「ギュウ農フェス春のSP2019」というイベントが新木場 Stadio Coastで開催された。
このイベントの醍醐味は新木場agehaの象徴として知られる音響システム「オクタゴンスピーカー」を利用する点にある。
オクタゴンスピーカーによる音響は日本随一のインパクトがあるといっても過言ではない。
国内外の有名アーティストが出演した数多のイベントでは、このオクタゴンスピーカーが使用された。
質の高い音楽をより衝撃的にして、多くの観客がその音響の虜になってきた。
このオクタゴンスピーカーをアイドルに使うと聴いて、多少の勿体無いさを感じる人もいるかと思った。
しかし、これから紹介する3グループの音楽を聞けばオクタゴンスピーカーを使うことの有意義さを理解できるはずだ。
オクタゴンスピーカーを使用したライブは実際に現場では絶賛の嵐だった。
CY8ER
最初に紹介するのは「世界を騒がすガチマジアイドル」ことCY8ER。
CY8ERは苺りなはむによって創設された5人組のアイドルグループである。
CY8ERは「防護服ハグチェキ会」などの一風変わったイベントで注目を浴びることが多いが、彼女たちの本当の魅力は「楽曲」そのものにあると筆者は考える。
「ハローニュージェネレーション」。筆者が初めて聴いたCY8ERの音源だ。
CY8ERの楽曲はYunomi氏にプロデュースを受けており、EDMのFuture Baseを基調としたダンスポップ・ミュージックに近い曲が多い。
この「ハローニュージェネレーション」のように、近未来的な機械音も楽曲の特徴だ。
自然と体が踊り出すようなポップチューンにCY8ERの各メンバーが持つ可愛らしい歌声が混ざりあうと、癒されつつも体が勝手にリズムを刻み出してしまうようなCY8ERの楽曲が出来上がる。
過去に開催されたワンマンライブ「CY8ER 5th one-man LIVE~LAST CIRCUS TOUR FINAL~」からライブの定番曲「コクハクワープ」
実際にギュウ農フェスでも多くの観客を盛り上げた。CY8ERのライブは誰でも楽しく盛り上がれる雰囲気がある。
ギュウ農フェス春のSP2019 名シーン
CY8ER/ごーしゅー
(怪我しないでね) https://t.co/W4OdqrfB14— ギュウゾウ/電撃ネットワーク (@gyuzo_rock) 2019年5月13日
MIGMA SHELTER
お次に紹介するのはMIGMA SHELTER、通称「ミシェル」。
ミシェルの楽曲はほぼ全てがサイケデリックトランスになっている。
ミシェルは自身のことを「幻覚系アイドル」と称するほど、聞けば聞くほど頭がおかしくなるような中毒性のある楽曲を武器としている。
新曲「Parade`s end」。かっこいい。
曲を聴いてもらえば分かる人には分かるかもしれないが、音が完全にアイドルの域を超えてしまっている。
ここまで脳内をトランスさせる曲を持つアイドルはいない。
ミシェルは今のアイドルシーンでは類を見ないほど唯一無二な存在だ。
「Compression: Free」。筆者が一番好きなミシェルの楽曲だ。踊り狂える。
ギュウ農フェスでも大トリを務めるなど、楽曲派のアイドルファンにも一目置かれる存在である。
もしかしたら今後人気に火がつくこともあるかもしれない。要チェックだ。
こんなん最高超えてる、、ズルいわ、、
ミシェル
20190506 ギュウ農フェス pic.twitter.com/VvCvK9aemj— エルビス (@4_teenage_riot) 2019年5月6日
校庭カメラガールドライ
最後に紹介するのは「校庭カメラガールドライ」、通称「コウテカ3」。
クラブミュージックをベースとしたクールなサウンドにラップを乗せるスタイルの楽曲を売りにしているアイドルだ。
代表曲「toront lot」。出だしの美しい雰囲気からの転調には痺れた。
コウテカ3は他のアイドルと比べてダンスで魅せる演出が少なく、”音楽”で勝負しているように思う。実際にライブをみても、アイドルというよりは立派なアーティストとして捉えられるほどの実力を持っている。
コウテカ3はライブでも自然と体が動き出すかっこいいサウンドを感じさせてくれた。
2019年にギュウ農フェスではオクタゴンスピーカーによるライブを実施していなかったが、機会があれば抜群の音響環境の中でコウテカ3のライブをみてみたいものだ。
アーティスト顔負けのアイドルたちはライブで体感するべし
ここまで「CY8ER」「ミシェル」「コウテカ3」の3グループを紹介した。
3グループとも音源だけを聴いていても自然と体が乗ってくるが、現場でライブを楽しむのが一番楽曲の良さを感じることができると思う。
音源を聴いてみて気になったアイドルがいたら、是非彼女たちのライブに足を運んで欲しい。
【紹介したアイドルたちのライブ予定は公式Twitterアカウントをチェック】
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