10位「空に歌えば」
アニメ『僕のヒーローアカデミア』OP曲です。amazarashiとは思えないほど聴きやすい1曲だと思います。歌詞の難解さや込み入ったギターリフは鳴りを潜め、晴天の下高らかに歌い上げる秋田ひろむ。初めての方はこちらからどうぞ。
9位「季節は次々死んでいく」
アニメ『東京喰種トーキョーグール√A』EDテーマ曲です。amazarashiと言えばピアノと手数の多いドラム、オルタナティブな魅力を持ったノイジーなギターです!まさに自己紹介代わりの1曲と言えるのではないでしょうか。
MVでは生肉を文字にカットして食べ続ける女性が描かれます。人を食べないと生きられない吸血鬼の葛藤を描いた『東京喰種トーキョーグール』。そのキャラクターを使いつつ、amazarashiらしさも出すという素晴らしいMVです!
この曲が好きな方はぜひ3位の曲も聴いてみてくださいね!
8位「無題」
美しい水彩タッチのMVは曲とシンクロしています。メロディアスで落ち着く楽曲が、ストーリーの進行とともに姿を変えていきます。この強烈な緩急、あなたの耳で確かめてみてください。
語りのようなAメロから力強いサビへの進行は、彼らが得意とする構成です。この流れが好きなら、あなたはもうamazarashiファンですよ!
7位「月曜日」
ピアノも歌もamazarashiで一番の美メロです。マンガ「月曜日の友達」の主題歌として書かれ、コラボレーションしたMVが公開されています。畳みかけるように言葉が流れ続けます。「月曜日」ととても合っていますよね。
6位「ヒーロー」
ドラム・ギター・ピアノ、異なるリズムが作り出す複雑な音像がたまりません!「ヒーロー」というタイトルでも、描かれるのは惨めな生活を送る男の姿。
誰だってヒーロー そんな訳はねえよ
いわゆる掃き溜めの ありふれた有象無象
そこで負けねえと 言ったもん勝ちの
よくある強がりの 「いつだってヒーロー」引用:ヒーロー/作詞・作曲 秋田ひろむ
ヒーローがテーマなのにこのリアル感。誰よりも現実を見つめてる。見過ぎてる。これが秋田ひろむの詞の魅力です。
5位「この街で生きている」
ノスタルジックな夕日の情景。自分の住む町との思い出が、頭を駆け巡る1曲です。徹底的にセンチメンタルなサウンドが、僕らの胸の奥を揺さぶります。声の美しさが際立つ曲です。
4位「ピアノ泥棒」
ウソかホントかわからない、ピアノ泥棒のお話。語り掛けるAメロと歌い上げるサビ、秋田ひろむの良さを最も引き出した曲だと思います。メロディーと曲の展開が至高です。
3位「アノミー」
曲のカッコ良さではダントツだと思います。特に1:00~のリズムが突然複雑になるところは最強です。アノミーとは社会から道徳などのルールが消え去った状態を指す言葉です。国民全員がメガホンを持ち歩いているような現代、人の醜悪さは昔より目立ちますよね。
中世⇔デジタル社会
ちょっとフリック入力すれば、人の悪意が目につくデジタル社会。人はなぜ悪を繰り返すのか。それは「神などいない」と気づいているからでしょう。
かつて「神が見ておられる」と誰もが考え、未然に罪が防がれていた社会は、はるか彼方へ。道徳心はこの世から消え去りました。
MVでは工業化とインターネットのイメージの中で、PARADISEのネオンが虚しく光っています。この世に楽園などないと、逆説的に示すように。
2位「性善説」
「人間は善き存在として生まれてくる」という性善説は、悪に満ちたこの世に否定されました。
もし人間が生まれながらに善なら、
小学校でいじめが起きて、
教師はそれを見逃して、
最後には恨みを抱えた一人が飛び降りて解決。
何てこと起こるわけないですよね。
そんなクソッたれな世界を嘆き続ける秋田ひろむの声は、僕らの胸を打ちます。
最後に小さな希望
最後のフレーズでは、母親からの圧倒的で完全な肯定が表れます。
ねえママ あなたの言う通り 自分を善だと信じて疑わないときは
他方からは悪だと思われてるものよ あなただけが私の善なのよ引用:性善説/作詞・作曲 秋田ひろむ
何も信じられない世の中だけど、誰かに肯定してもらえた経験だけは最後に残る。この世に善なんか無いけど、あの時の言葉が自分を支えている。絶望の中に希望を見つける彼らしい歌詞です。
1位「名前」
堂々の第一位は「名前」という曲です!単なる記号にすぎない名前に振り回される僕らの、存在そのものと向き合う曲です。
債務者 クズにろくでなし 無職に 自殺志願者
僕らただ生きてるだけで 名前だけ入れ替えられて
無神経 保守派 革新派 不登校 中卒 高卒
何だっていいだろ 君の話しをまずは聞かせてくれよ引用: 名前/作詞作曲 秋田ひろむ
生きてるだけで他人に好き勝手呼ばれる社会に、僕らは生きています。
でもそうやって与えられた名前が、自分をどれだけ示せているのか…。そんな名前なんかよりほんとの君を見せてほしい。そんで俺のこともロックだフォークだ決めつけずに聴いてほしい。そう熱く語る曲です。
おわりに
amazarashiランキング、如何でしたでしょうか。彼らが歌うのはいつも絶望のなかにある小さな希望です。だからどの曲もシリアスで、ひたむきで、僕たちの心を打ちます。音楽や世界と真摯に向き合うって、こういうことなんじゃないでしょうか。本当に辛いときこそ、amazarashiの音楽を聴いて、秋田ひろむと一緒に立ち直ってください。それでは。
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