HUNGRY DAYS版 MV公開
2017年に発表されて以来、2年間にわたってシhttps://night-cap.net/2018/10/29/bump-of-chicken-roots/リーズ化され放映されたNISSINのCM『HUNGRY DAYS』では、サザエさんや魔女の宅急便、ONE PIECEなど、有名キャラクターの青春を描き話題をさらってきた。そのCMを彩り続けてきたのが、BUMP OF CHICKENの『記念撮影』である。
この曲のタイトルは、なぜ記念撮影なのか。なにについて歌っている歌なのか、書いていきたい。
記念撮影 歌詞
青春時代を振り返る歌
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前提として『記念撮影』は青春時代を振り返る歌である。高校生の頃に取った記念写真を見返して、今は会わなくなってしまった友人たちを思い出しているようなイメージだろう。
一つ目のAメロで歌われるのは、高校の描写だ。ほとんどの人が特に目的や理由もなく進学し、なんとなくつるんで、人生においては特異ともいえる3年間を過ごす。人はあの時間に付ける具体的な名前を持たない。「青春」というよく考えたら意味がわからないような、でもしっくりくるような、呼び方しか出来ないのだ。
夢はいつのまにか失われて
続くBメロで歌われるのは、目標を失くした人の姿。小さな子供の頃に持っていた夢は、現実を知るにつれて失われてしまう。高校生になる頃には、考え方も少し現実的になってきて、大きな声で夢を語れる人は多くない。
青春時代というと、どこかエネルギッシュなイメージがあるが、思えば自分の目標を語ることも見つけることも出来ない人がほとんどの、複雑な年代なのである。
しかし藤原基央は続くサビで、目標を失くして大人になった僕らを、あるいは今青春の中で行く先を見失った人たちを、認めてくれる。
目標を失くした人々への応援歌
思えば確固たる目標をもって日々を生きている人なんて、どれくらいいるのだろう。現代人は誰もが迷子と言えるのではないだろうか。そんな僕らに向かって藤原基央は、大丈夫だと言う。たった3年間の魔法のような時間が終わって、その後に歩いた果てしなく長く、そして尊い道のりを振り返りながら。
終わっていく青春
ありふれた青春の日々は、驚くほど早く終わってしまう。何気ない繰り返しの中にも、様々な葛藤や出なかった勇気、伝えられなかったことが残っていく。2回目のAメロで語られる青春の儚さと、そして多くのやり残したことは、Bメロで記念写真として記録される。
変わらない自分、変わる環境
続く二度目のサビとその後の展開では、変わっていない今の自分が、それなりに社会に溶け込みながら過去を振り返っている様子が描かれる。目標を持って行動しなければならない社会で、それなりに暮らしながら、あの日の写真から見えないメッセージを受け取る。
根元を支える青春時代
記念撮影で記録された青春は、心の支えとして、今はもう会わなくなってしまった君とのつながりとして、いつまでも変わらずあり続ける。目標が無く生きる僕らは、暗闇の中を手探りで歩いているみたいで、時に不安になる。でも振り返れば、積み重ねてきた多くの昨日の向こうに、あの日々があり君がいる。
解けた魔法の向こう側で、現実を生きる中で、積み重ねてきた過去だけが、自分を支えてくれるのである。
おわりに
不安になったときや、つらいときに、振り返れる過去がある。きっと高校以来会っていないアイツも、どこかでうまくやってるだろう。
そんなことで、毎日前向きに生きていけるんじゃないか。青春時代と向き合う『記念撮影』、高校生と社会人の違いを深く記した傑作だ。日々迷いや葛藤に直面する僕らにとって、思い出がいかに大切なものか、あらためて気づかせてくれるのだ。
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