シティポップブーム続きすぎ問題
こんなに終わりの見えないブーム有ります?
先日はちょっと感情的に書いてしまったけど、これすごいことだよな。
無限にジャンルの枠組みが広がり続けるという。そういった背景もあって前から思っていたのが…。
みんなお洒落になってる
シティポップが続きすぎて、それ以外のジャンルの人たちもどことなくお洒落な音楽になってないか?色々と例を挙げていくからみんなに判断してほしい。
bonobos(ボノボ)
一番顕著だったのはこの人たち。ダブポップからシティポップへと舵を切った感じがする。前と今を見てみよう。
2014年 グッドモーニング・マイ・ユニコーン
壮大な雰囲気の曲で、聖歌のような雰囲気を醸し出している。
いつだって汗をかき進もう いつだって種をまき育てよう
わたしたちが望むものは、ありふれたこの朝の続き
いつだって惜しみなく枯れよう そうやって美しく生きよう
わたしたちが望むものは、なんということもない春の日
引用 グッドモーニング・マイ・ユニコーン/作詞作曲:蔡忠浩
彼らの特徴はアーシーであることだった。土臭さといってもいい。土着感、オーガニックさ、暖かさが魅力的なバンドだった。
2016年 Cruisin’ Cruisin’
どうしたbonobos。明らかに都会になってるしMVも大都市・東京である。
この2曲の間で大きなメンバーチェンジがあり、ブラックミュージックを得意とする3人のミュージシャンがbonobosに加入した。
ビートを聴けばドラム主導でブラックミュージックっぽくなっていることがわかる。
SCOOBIE DO(スクービー・ドゥー)
日本のベテランファンクバンド、SCOOBIE DO。
彼らはどう変わったのか。
2011年 ミラクルズ
ノリノリなファンクミュージックに、コヤマシュウの甘いボーカルが踊る。
SCOOBIEらしい、ライブ映えする曲だ。
2017年 ensemble
語尾が「エビバーディ!」だったコヤマがアーバンになっている。
なんという時代なんだと驚いた。
ライブ感満載の激しいソウルミュージックではなく、クールでアダルトでジャジーなダンスミュージックで埋められた。
引用:rock-is.tv
この曲はシングルとしてリリースされたのちに、アルバム『CRACKLACK』に収録された。そのレビューからはライターの驚きが伝わってくるようだ。
Base Ball Bear(ベース・ボール・ベアー)
爽やかな男女ツインボーカルで知られる。
NUMBER GIRLやSUPERCARの影響が随所に見られることでも知られる、オルタナティブ・ロックバンドとして認知されている。
2012年 17才
どこかSUPERCARの雰囲気も感じる、爽やかなナンバー。
青春感が売りのバンドだが、果たして彼らはアーバンな大人の世界に足を踏み入れるのか?
2015年 不思議な夜
アーバンになっとる。しかも青春感も維持してる。これは発明だマジで。
カーステレオのFMラジオから流れてきそうな「ベボベ流シティポップ」とでも言うべき仕上がりだ。
とか書かれている。こういう風になんでも出来るバンドってすごいね。
くるり
なんでも出来るバンドといえばくるりだ。いったいどれだけのジャンルを網羅していくつもりなのか。まだまだ底が見えないバンド(というか個人)である。
2012年 ワールズエンド・スーパーノヴァ
シティポップ・ブームが始まる前、アーバンだがくるり感を失わない曲をリリースしていた。
『THE WORLD IS MINE』収録。いきなりアジアの町中に放り込まれたり、ニューヨークのストリートに放り込まれたりするやばいアルバムなのでぜひ聞いてみてほしい。世界旅行した気分になれる。
彼らがシティポップ・ブームを受けて作った曲は、皆さんご存知の…?
2016年 琥珀色の街、上海蟹の朝
まさかのラップである。この曲がなぜ書かれたのかについては、こちらで考察しているので、お時間のある方は読んでみてほしい。
シティポップを意識して作っただけあって、強烈な都会の幻想に包まれる良曲だ。
おわりに
ここまで4組のバンドが、いかにお洒落になっていったかをご紹介した。
なんでもかんでもシティポップの文脈で語るのは嫌いだが、明らかにみんなお洒落になっている。シティポップブームを意識して、あるいはカウンターとして、既存のバンドが影響を受けているのだ。
Suchmosはそれほど革命的だったのだろうか。それについて僕は何も述べないが、世間には彼ら以上にブームに乗るバンドが溢れている。
こうして質の低い「シティポップ」バンドが増えれば、そのブームは自壊していくだろう。じゃあその次に来るのは何か、それを探し続ける日々です。
下にコメント欄があるので、なにか次に流行りそうな音楽を書いてくださると喜びます。よろしくお願いします。それでは。
コメント
コメント失礼します。かなり前の記事だと思いますが、長いことシティポップを聴いてきた身としてとても共感のできる内容でした。2021年、シティポップブームは今もなお加速し続けており、夏になるとアーティスト 関係なく永井博を意識したプリントTシャツが売れているように思います。内容のない記事が溢れているインターネットですが、このようにしっかり考察されていてなんだか嬉しい限りです。