速度制限をものともしない月末YouTube振り返り記事。ジャンルを超えて、邦楽の新着公開動画にあれこれ解説を入れていこう。平成最後の夏、アーティストたちはどんな曲を公開したのだろうか。
佐藤千亜妃 / Summer Gate
きのこ帝国のヴォーカル・佐藤千亜妃の初ソロ作品『SickSickSickSick』から「Summer Gate」が公開。妖しさから切なさまで飲み込むきのこ帝国から、「クロノスタシス」に代表されるお洒落路線を踏襲した形だ。
バンドから解放された電子的なビートは、共同プロデューサーである砂原良徳(ex.電気グルーヴ)の協力だろう。
記念すべき1stEPは5曲収録、各種サブスクで配信中。特にタイトル曲「SickSickSickSick」は砂原の特徴が出ている。きのこ帝国ミーツテクノポップだ。
CRCK/LCKS / No Goodbye
多方面で活躍する若手ミュージシャンたちによって結成された、次世代音楽ユニットCRCK/LCKS。高度なテクニックをポップに落とし込む彼らの公開曲は、カオスとノスタルジーを兼ね備えた新しい世界だった。
世界的ジャズミュージシャン日野皓正やくるりなど、様々なミュージシャンのサポートをこなすDr.石若駿。まるでブレイクビーツのようにドラムが複雑に展開していくが、決して歌を邪魔しない。日本の宝だ。
ヴォーカル小田朋美はフジロック2018で、ceroのサポートメンバーとしても活躍。邦楽の今後を担うバンドだと思う。3rd EP『Double Rift』発売中。
韻シスト / 踊るtonight
生音HIPHOPのレジェンド・韻シストの公開曲はミラーボール輝くパーティーチューン。結成20周年で8月1日にリリースされるアルバム『IN-FINITY』のリードトラックだ。
踊れる曲でありながらベテランのスマートさも垣間見える楽曲で、10月5日から始まる全国ツアーで彼らの魅力を伝えていくことだろう。
ちなみにAmazonで購入すると韻シストの曲をミックスしたCDも無料で付いてくるらしい。面白い企画。
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