後世に伝えたい邦楽ファンクの名曲

Devil’s Manner Funkaderic/Funk Discussion Brothers

日本流オルタナティブ・ロックの突然変異体がファンク界へ越境侵攻。テレキャスターが産み出す硬質なギターサウンドはNUMERGIRL向井秀徳の影響を感じさせる。2012年に解散したハヌマーンのドラムとギターボーカルが参加するこのバンドの名前は、Funk Discussion Brothers。音源は配信3曲のみながら、今も活動を続けている。
Funk Discussion Brothers
Funk Discussion Brothers
ライブ映像だけあって音質が良くないので、気になった方はこちらからどうぞ。

Don’t Move/METAFIVE


日本の音楽の面白さは、決してオリジネイターになれないがゆえのコンプレックスを、様々なジャンルを咀嚼して生み出すミクスチャーで解消していくところにあると思う。歌謡曲なんてあらゆるジャンルに精通している。しかしその邦楽の歴史の中で、オリジナルといえるものがあるとすれば、その筆頭はYMOの生み出していったテクノ音楽だろう。

このMETAFIVEは高橋幸宏(YMO)+コーネリアス+砂原良徳(ex.電気グルーヴ)+TOWA TEI+ゴンドウトモヒコ+LEO今井という、テクノ界の巨匠と新進気鋭の若者がコラボした夢のグループだ。生演奏の超絶技巧で見せられるのは、ステイし続けるコード進行や、あくまでリズムとして入れられるホーン。これこそ日本のお家芸であるミクスチャーであり、テクノの文脈で再構成されたファンクだ。コーネリアスのカッティング・ギターがファンキー。

NEW CLASSIC DANCE NUMBER/ディスコ室町


オリジナルになれないからこそ、オリジナルへの強いリスペクトを感じるのがこのバンド。京都は室町通武者小路を下がった所からやってきたファンキーでグルーヴィーな6人組、踊る!ディスコ室町だ。ファンクの始祖であるジェームス・ブラウンの影響下にあるVo.ミキクワカドの肉感的な声質と、音楽性にマッチするダンス。彼はファンクを演るために生まれてきたのだ。そのファンク・ゴッドに肉薄するヴォーカルを支えるのはツインギター、二人のカッティングの絡みが熱い。

(Ain’t Got Nobody) Just A Rambling Man/MOUNTAIN MOCHA KILIMANJARO


UKの老舗レーベル・JAZZMANから日本人として初めて音源をリリースしたインスト(歌無し)ファンクバンドが、MOUNTAIN MOCHA KILIMANJARO(マウンテン・モカ・キリマンジャロ)だ。タイトなリズムに脈々と流れる黒のグルーヴ、キャッチーなメロディーよりもあくまでリズム・リズム・リズムだ

So Fat?/Nabowa


同じくインストゥルメンタルのファンクながら、こちらは編成が特殊。ドラム+ウッドベース+ギターになんとバイオリンのジャムユニットNabowa。多くのジャンルに精通し、日本のミクスチャー感覚を突き詰めたような彼らは、ファンクの分野でもこれまでになかった一曲をリリースしている。これが日本の音楽の面白いところだ。

おわりに

このように、日本には多種多様なファンクが花開いてきた。様々なジャンルと混じることや、原点を純粋に追い求めることで、彼らは彼らのファンクネスを表現する。それではこの先には何が待っているのだろうか。邦楽ファンクのバンドたちは、近年のミニマルに洗練されていくファンクシーンに抗っていくのか、それとも…。


半年前に誕生したばかりのバンドを、最後に紹介しておく。50年以上前に生まれたジャンルでありながら、その生誕から遠く離れた極東の地で、ファンクは今も現在進行形であり続けているのだ。今後もその歩みを追っていくつもりだ。それでは、またお越しください。

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