京都の”大”天才、中村佳穂は聴いておくべき

中村佳穂のライブに行ったことがあるか?

ほとんど即興である。CDにこんな歌詞もこんなリズムも無かった。しかも急に今夜はブギーバック始まるし。というか10回くらい行ったライブで、同じリズムで曲が始まったことが無い気がする。毎回即興でアレンジしてくる。ていうかなんでこれ弾きながら歌えるんだろう。もう一つ「夜のダンス」を見てみよう。

6分11秒~から。前の曲からさらっと繋がってるのもすごい。手前で段ボール叩いてるおじさんはスティーヴエトウ。吉川晃司とか藤井フミヤとかのサポートをするようなベテランだ。中村佳穂の才能に惹かれてか、「報酬は将来でいいよ」と言ってライブに出ているらしい。中村佳穂のライブの常連だ。

MCと歌の境目が無い。

たとえば今見ていただいた動画。8:30~からスキャットをし始めたなと思ったら、歌の中でMCのような歌のような、即興を始める。

「なんで僕は お金を払ってまで 東京で 歌ってるのだろう」「なんでやろな」といってなぜ歌を歌うのが好きか語り始める中村佳穂。ここが盛り上げ所①

そこからベテランが段ボールを叩くソロという珍しいものが見れる。盛り上げ所②(まぁこの人自分がドラム缶を叩くソロライブやったりするけど。)

このMCと歌の境目が無い独特のスタイルはAl Jarreauから影響を受けたもの

YouTubeが出てきたときに音楽好きの母親が大喜びして、私にいろいろと見せてくれたんですけど、そのなかでいちばんハマったのがアル・ジャロウのライヴ映像。喋りから急に“Take Five”に入っていくのを観て、〈ヤバイ!〉となり、高校のときは何百回と観ました。

引用:Mikiki

どうやって始まったんだこれ。かっこよすぎる。中村佳穂の黒っぽさの源流はこのあたりにあるのかなと思います。

著名ミュージシャンからも注目

中村佳穂が有名になったのは、くるり岸田が自身の主催するイベントに彼女を指名したことがきっかけだった。

どうやら京都の名スタジオで中村佳穂の音源と出会ったことがきっかけみたいだ。

スチャダラパーBOSEとの出会い

彼女が大学を卒業して出したアルバムには、あのBOSEが参加している。

前の方のラップだ。ポンキッキーズにもレギュラー出演していたのでご存知の方も多いのではないか?90年代前半のHip-hopシーンではほとんど一人勝ち状態だったグループ、スチャダラパーのラッパーである。

最初の接点は、中村佳穂の大学卒業ライブ。彼女の大学の講師だったBOSEは、しつこく誘われた結果ついに出演することになる。俺も見に行ったけどやばかった。もうその場にBOSEが存在するだけで盛り上がる。

そのライブ中に中村佳穂は前述の「夜のダンス」が「今夜はブギーバック」のコードをそのまま借用していると告白するのだった。

ライブの終わりには中村佳穂 +BOSE +高野寛 +彼女が連れてきたミュージシャンたち +彼女の演奏を見に来た知り合いのミュージシャンたちがステージ上にあがり10名近い大グループで「今夜はブギーバック」を演奏。実はこの曲は全国のライブハウスで締めとして演奏されている。コード進行が覚えやすいからかもしれない。

BOSEをアルバムに誘う

中村佳穂は卒業前後から1stAlbum『リピー塔が立つ』を作り始めた。その時のBOSEの誘い方がかっこいい。

〈新曲が出来たらデモを送るので、良いと思ったらラップを入れてください。ダサイと思ったら返事しなくていいんで〉と伝えました。そこでデモを送ったら、すぐに〈ラップ出来たよ〉と連絡が来たんです。

引用:Mikiki

強すぎる中村佳穂。この間まで大学生だったのに。

group_inou imaiにリミックス

フェスをぶち上げているあのimaiからもラブコール。リミックスが7inchで発売された。

これの後半30秒。最高だ。きっかけはグッドラックヘイワのツアーで共演したことらしい。ここまで3人を歌の力で一撃で仕留めてるの、正直言ってすごくないですか?

中村佳穂のカバーgroup_inouのsoundcloudから公開されましたからね。仲良しかよ。

tofubeatsのアルバムに参加。

https://twitter.com/KIKI_526/status/847795668659744768

この間のtofubeatsのアルバムに参加している。彼女の歌を聴くとみんな光るものを感じるらしい。俺もそうだ。

仲間たちが集まる

彼女のもとへはすごい才能が集まる。先述のスティーヴエトウだけじゃない。ライブのたびに違うバンドを引き連れてやってくる。全国各地のライブで見つけた仲間たちだ。その一つの集大成がFUJIROCK Festival’16だ。

こんなに歌から解放されたライブがあるだろうか。自由すぎる。後ろをしっかり支えてくれる仲間たちがいるから中村佳穂は自由に飛べるのだ。5:50~からみて欲しい、次の曲への入り方が凄すぎる。せっかく出会えたのだからこの動画だけでも全部見て欲しい。時間がなければ11:00~だけでも。

この時のMCで言っていることは実現できたらしく、45分で100枚もCDを売ってしまった。

驚かされることばっかりだ。

おわりに

最後の動画の2曲目は「口うつしロマンス」という曲だ。ここで言っているように。くるり岸田もBOSEも、imaiやTofubeatsも、スティーヴエトウや彼女の仲間たちも、みんな彼女に「一耳惚れ」してしまったんだと思う。歌の力が人を繋ぎ、素晴らしいライブを生み出し続けている。京都で、いや日本で最注目株だと思う。ほんとに。

ディスコ室町新企画、『どDEEP部』に行ってきました。

どDEEP部

ディスコ室町の新企画が京都で始まった。CLUB METROにて第1回が行われ、最近勢いのすごいTempalayや メシアと人人 Healthy Dynamite Clubが呼ばれた。どんな様子だったか報告します。

いたるところに「ど」

会場の至るところにディスコ室町特製の「ど」が貼られ、缶バッジも配られた。

そして会場に入るとDJ JORDANのナイスなビートが。彼は京都のシーンで活躍するDJなのですが、どうやらディスコ室町とは知り合いの様子。転換の間も退屈しないイベントだった。DEEPなアフロファンクが聴けたぜ。

メシアと人人

名前はよく見るけどライブは初めて、youtubeで事前に見ていった曲は結構ポップな感じで、いわゆるドリームポップってやつなのかなと思っていた。

違った。

めちゃめちゃ感情表現の激しいジャイアンみたいなGt.Vo.北山の出すノイズの波は、Dr.Vo.ナツコの鳴らすビートによって高められ、噴火。どこか切ない歌詞がエモい。銀杏ボーイズのエモい部分を凝縮したみたいだ。

こんな感じだった。彼らはぜひ一度ライブで見て欲しい。ビビるから。彼らならこのジャンルをやっているインディーズバンド達の星になれると思う。なにかにつけてお洒落な今のシーンに風穴を開けてくれ。

最近よく耳にするメシアと人人について。

Healthy Dynamite Club

恥ずかしながら今日このライブへ行くために予習するまで知らなかった。

最高だった。

大所帯を最大限に活かしたパーティー感。特にパーカッションがいい。みんな踊り狂っていた。

セトリは1.ヘルシーズのテーマ→2.Callin’ Up→3.シェイカーマン→4.PM7→5.ブギーナイツ

褒めてばかりいてもあれかもしれないが、全部最高だった。「ヘルシーズのテーマ」から健康的な彼らのファンクが溢れ出していたし、メロウな「Callin’ Up」で見事にライブのダイナミクスを作り出していた。Vo.サトリダイナマイトの美声は和製ブルーノ・マーズといったところか。「シェイカーマン」ではPer.ふるさと捨て夫扮するシェイカーマンが客席に飛び込みシェイカーを振りまくった。そして代表曲2曲のラッシュ。最高だった。

当分京都には来ないだろうな。呼んでくれてありがとうディスコ室町。

Tempalay

最近なにかと話題のTempalay。サポートメンバーを加えて4人でのライブだった。正直最初は京都のアウェー感に飲まれている感じがしたが、さすがフジロック出演を決めただけあって、すぐにバシっと合わせてきた。

けっこう音源と違うところが多くて、ライブはライブで良さがあった。特に最初の方の曲は、AメロBメロサビはタイトなのに間奏でいきなりヤク中になってサイケに浸かったり、おもしろい展開の曲が多かった。

そんでこれやっぱりええ曲やった。

踊る!ディスコ室町

新企画を始動させたディスコ室町。気合の入り方も違うのか1曲目の「嘘800」から最高の演奏を見せつけてきた。これが京都のシーンを支えるファンクバンドの力か。振り返ってみると今日の出演はここ2~3年で出来たバンドが多かった気がする。

そして2曲目はなんと新曲(!)しかもややファンクネス抑え目のゆったりと聴ける感じの曲。彼らは今までこんな曲をやっていただろうか。すごく良かった。この路線の曲もどんどん聴いてみたい。

「NEW CLASSIC DANCE NUMBER」からはゲストでホーンセクションが参加。

動画がinstaに上がっていた。

 

ちょうどこの時のようだった。同じメンバーだと思う。

今日の気合は凄かった。ほんとうにぶち上げていた。。。

踊らないベイベからのアンコールの流れは、ディスコ室町ここにあり!という感じだった。

おわりに

ディスコ室町Vo.ミキクワカドが言っていたように「京都でやるから意味が有る。」京都のシーンを盛り上げていく新たなイベントが生まれたことが素直に嬉しい。次回は9/10(日)、場所は同じくCLUB METROだそうだ。

京都在住の方は行っておいて損はない。

ええ写真 #どDEEP部

まこまこまこっちゃんさん(@mak_1410)がシェアした投稿 –


 

最近よく耳にするメシアと人人について。

最近京都のライブで「メシアと人人」というフレーズを目にする機会が多い気がします。ちょっとどんなバンドか調べてみよう。

ノイジー!ローファイ!この懐かしい感じなんだろう。

ギターとうた 北山敬将

ドラムとうた ナツコ

京都発男女2人組ドリームノイズポップ・バンド

出典:公式サイト

ほんで編成尖ってますね。こういうシューゲイザーから派生したようなドリームポップって大体4人ぐらいでやってるイメージなんですがライブではどうしてるんでしょう。ていうかなんで二人でやることになったんだろう。

ライブ映像を見てみよう

骨太すぎる。なんてことない純朴そうな二人組なのに、ビシビシ尖ってる。これ初めて銀杏ボーイズを見たときの衝撃に似てる。ていうかライブの方がかっこいいね。ポップよりロックが素敵。

この歌の感じとかローファイさとかひらくドア思い出す。彼らは結局、僕らの応援が足りなかったのか解散してしまったし、今度はちゃんとライブに行きたい。

ひらくドアがポップになったらこうなってたんだろうな、って感じの曲。あるいはN’夙川ボーイズか。とにかくこういう雰囲気懐かしい。

インディーの世界ですらこういう尖ったバンドよりもおしゃれなバンドが売れるようになってしまった。邦楽はどこに行こうとしてるんだろう。

良いライブするなぁ。