タイトルが「東京」の歌、想いが込められた名曲ぞろいな件

「東京」といえば、誰の曲が思い浮かびますか?たくさんのミュージシャンが東京への複雑な想いを歌ってきました。自分が暮らす街について書かれた曲なので、感情が乗ってきますよね。粒ぞろいの名曲が、「東京」として世に出されました。今回はその中から僕が感銘を受けた曲をご紹介します!
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THURSDAY’S YOUTH

冷たい街並みに飲み込まれても
僕らの体は暖かいぜいつだって
生きてゆく 頼まれなくとも
全てを見てきた このまちはいつだって
東京

引用 東京/作詞-作曲:篠山浩生

暗く冷たい東京を生きる人々の賛歌です。特に最後の展開が熱い!ぜひ聴いてみてください!

THURSDAY’S YOUTHは大学生時代の前身バンドが新宿で始動したほど、長く東京で活動を続けているバンドです。後述の上京組とは、そもそもの価値観が違います。東京に幻想を抱いていないのです。

次は上京した方の歌を聴いてみましょう。

倉橋ヨエコ

切迫したお洒落なトラックは、まさしく東京を表していますよね。倉橋ヨエコは名古屋出身のシンガーソングライターです。

帰りたい 帰りたい 帰りたい
私は都会に似合わなかった

引用 東京/作詞-作曲:倉橋ヨエコ

自己の内面を綴った切れ味鋭い歌詞が特徴的で、この曲では東京への愛憎と創作に対する想いを綴っています。

同じ「東京」でもその人の背景でここまで内容が変わるのです。面白いですね。

Mr.Childern

Mr. Childrenらしい切り口で語られる「東京」は、変わり続ける東京に変わらないものを見つけていく曲です。特に2番の変化していく東京について歌った表現が素晴らしいです!

「東京」がリリースされた2008年頃に、Vo.桜井は父親を亡くしました。そして同年、父親が好きだった紅白に出場しました。Mr. Childrenの紅白出場はこの時だけです。

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桜井は東京出身ですから変化の中に親しみを込めて、「東京」を書いているように聴こえます。

銀杏BOYZ

イントロから名曲の予感がします。青春パンクの金字塔、銀杏BOYZが送り出した「東京」は失恋ソングでした。

Vo.峯田和伸は自己の内面をさらけ出すようなセンチメンタルな歌詞を書く人ですから、彼女との思い出もリアルです。

峯田は山形出身です。東京が「君と出会い、過ごした街」として描かれています。また違う思い入れですよね。

朝ドラ「ひよっこ」での演技が認められたのか、映画やドラマへの出演が決まっている峯田。まさか彼にこんな才能があるとは、あの頃は思いもしませんでした。

YO-KINGのカバー

https://www.youtube.com/watch?v=9j4WNvAB4J0

「サマーヌード」で有名なYO-KINGのカバーも良いのでぜひ!

plenty

他の人が口にするほどヒドイ所でもなくて
自分自身が思ってたほど素晴らしい所でもなくて

大衆文化
作為があった
計算だった
イヤになった

引用 東京/作詞-作曲:江沼郁弥

このフレーズから始まる「東京」。引き込まれる展開です。東京に来て知る、現実との軋轢が切々と歌われます。

茨城出身の彼らが、初めてリリースしたミニアルバム「拝啓。皆さま」に収録されている曲です。メジャーで知った音楽業界の現実と、ナイーブな感性がぶつかり合っていますよね。

くるり

言わずと知れた名曲で、くるりはこの曲でメジャーデビューしました。映画「ソラニン」や「モテキ」で使われたのでご存知の方も多いかもしれません。

東京に来て、忘れていた君に電話をかけようとする曲です。

君がいるかな
君と上手く話せるかな
まぁいいか
でもすごくつらくなるんだろうな
君が素敵だった事
ちょっと思い出してみようかな

引用 東京/作詞-作曲:岸田繁

邦ロックの歴史に名前を刻んだ、エモーショナルなラストサビは必聴です。

京都出身のVo.岸田繁が、東京で一気に書きあげた一曲です。上京した人には地元の思い出を振り返らせ、それ以外の地域に住む人には東京に行った人を思い出させます。それぞれが自分の気持ちを投影できる曲になっているのです。

東京にいる自分と思い出のあの人、空間/時間を隔てて両者の間の距離が強調されているのは、これまでになかった視点ですよね。

手嶌葵

眠らない街・東京。オフィス街の消えない灯りに注目した1曲です。残業し働き続ける人々を、優しく包み込む暖かい声が特徴的です。

ゲド戦記の「テルーの唄」でメジャーデビューした手嶌葵は、福岡出身です。作詞はSUPERCARの活躍でも知られる、青森出身のいしわたり淳治。最近は関ジャムにも出演しています。

どちらも東京からは遠く離れた街の出身であり、きっと上京した時に驚いたと思います。外を知っているからこそ、東京という街を俯瞰して歌えるのです。この曲では神の視点と言っていいほど、遠い所から歌っています。

Eastern Youth

邦オルタナティブ・ロックのレジェンドは、東京が孕む虚無とかつての栄光を歌い上げます。

Eastern Youthは1988年に活動開始したベテランで、バブル時代の東京の狂騒も経験したはずです。2010年代のバンドが、東京に夢を見ることは有りませんので、東京という街の捉え方が年齢で異なることが分かりますね。

それにしても良い曲、良いサビです。

きのこ帝国

シューゲイザーの影響を受けた、浮遊感のある歌にノイジーなバッキング。

あなたに出会えた街だからと、複雑な感情を飲み込んで東京を肯定する曲。想いが込められた歌声が、胸に響きます。

まだあなたの心のなか
他の誰かがいるのだとしても
星のない、この空の下では
気づかないふりして隣にいたい

引用 東京/作詞-作曲:佐藤千亜妃

作詞作曲を手がけるVo.佐藤は岩手出身です。「星がない狭い空」が、東京を指す代名詞になっているのは多くの東京ソングと共通しています。地方出身だから感じる東京の特異性ですよね。

やしきたかじん

ラストは一番知名度がある「東京」を。東京の女性がどこか他所の男性に惚れ、そして別れる曲です。

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おわりに

東京は色々な想いが交錯する街です。それだけたくさんの曲が生まれてきました。

最後に東京への想いを歌った曲で、僕が良いなと思ったものをタイトルだけご紹介しておきます。

  • 東京賛歌/BUMP OF CHICKEN
  • 東京ハチミツオーケストラ/チャットモンチー
  • 東京一年生/竹原ピストル(吉岡里帆が好きな曲)
  • 某東京/ゲスの極み乙女。

それぞれが違う視点から東京について書いているので、チェックしてみてくださいね!それでは!

追記:MONO NO AWARE

MONO NO AWAREが7月17日に新曲「東京」を公開。まさかの八丈島でMV撮影。これ東京都なんですよ。

結成のきっかけとなった2人、ギターヴォーカル玉置周啓とリードギター加藤成順は八丈島出身。自分の遠い故郷と君の住む都会がどちらも「東京」だという不思議な感覚を歌っています。これは彼らにしか書けないんじゃないでしょうか。

コメント

  1. ゆうき より:

    はじめまして。
    「東京」といえば私は浜田省吾です(歳がバレますねw)。
    「高速道路の下で生まれて 地下鉄の上で死んでゆく」というフレーズをはじめ、
    全般的にとにかく衝撃を受ける歌詞の曲です。

  2. ぱんださん より:

    PEOPLE 1 の「東京」も是非!

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